マクラーレンの元チーム代表マーティン・ウィットマーシュが現在の首脳陣に対して批判的な発言を行ったとの報道を受け、マクラーレン側がコメントを発表した。ウィットマーシュの発言は「軽率」であり、報道されているような彼の復帰の可能性はないと主張するものだった。
最近Sportsmailが、マクラーレンの一部スタッフが首脳陣への不満を募らせ、ウィットマーシュに復帰を求める動きが出ていると報じた。ウィットマーシュはマクラーレンで25年を過ごし、チーム代表やグループCEOを務めたが、2014年に退任した。
マクラーレンはこの数年、トップグループから脱落、今年はパワーユニットをホンダからルノーに変更して挽回を図る考えだったが、第7戦終了時点では決勝最高位は5位、ランキングは当初は4位だったが、最近の2戦をノーポイントで終えた影響もあり5位に後退している。マクラーレンの一部従業員たちは首脳陣のリーダーシップに疑問を持ち、ウィットマーシュにアプローチする動きがあると報じられている。
この報道のなかで、ウィットマーシュは、現体制を批判するような発言を行ったといわれている。
「アプローチを大幅に変える必要がある。上層部の間で政治的な問題が多すぎる。去るべき者は多いと私は考える」とウィットマーシュが述べたとSportsmailは伝えた。
また、ウィットマーシュは自分の復帰を求める声は昨年からあったと認め、「代表団が私のところに来たら追い返したりはしない。彼らは私の居場所を知っている」と、協議に応じる考えを示したという。
この報道に関し、マクラーレンのスポークスマンがコメントを発表、ウィットマーシュの発言を批判し、彼の復帰を打ち消した。
「マーティンは長年マクラーレンで働いていた。だが数年前から我々のもとを離れており、将来的にここに加わることもない」とマクラーレンのスポークスマンがコメントしたと、Sky Sportsが伝えた。
「彼の発言は間違った情報に基づいた、軽率なものであると我々は考える。ただ、彼には彼の意見を述べる権利がある」
「だが、チーム内では期待が高まっており、そういった高い期待を損なうようなことをしたくない」
「マクラーレンのメンバー全員が懸命に職務にあたり、過去ではなく将来に気持ちを集中させている」
ウィットマーシュは先月のスペインGPでマクラーレンのガレージを訪問したが、その後、チーフエグゼクティブのザック・ブラウンは、彼の復帰の可能性を否定する発言を行った。