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DEAN FUJIOKA、『モンクリ』主題歌MV大胆な構想明かす「やっぱりNGが出てしまいまして…」

2018年06月21日 08:01  リアルサウンド

リアルサウンド

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 DEAN FUJIOKAが、自身初のポップアップショップ開催を記念して、6月20日にHMV&BOOKS SHIBUYAにて、「Echo」MVを手がけた映画監督の二宮健監督とドラマ『モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-』(フジテレビ系)プロデューサーの太田大氏と共に、スペシャル対談を行なった。


(関連:DEAN FUJIOKAが語る、『モンテ・クリスト伯』主題歌への想い「絶望や答えのない問いを描いた」


 今回のポップアップショップでは、先週最終回を迎えた『モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-』で実際に使用した衣装の展示やドラマシーンの写真が飾られている。観客の溢れんばかりの黄色い歓声に迎えられながら登壇したDEAN、二宮監督、太田氏の3人。ポップアップショップの感想を尋ねられたDEANは「ちゃんと洗濯してくれたかな? っていうのは気になってます」と笑い、会場を沸かせた。


 またDEANは、同日に2ndシングル『Echo』をリリース。同シングルの表題曲は『モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-』の主題歌ということで太田氏と共に、ドラマの撮影を振り返る。思い出深い現場だったと話すDEANは、「初めて人を生き埋めにしたし(笑)。自分も初めて拷問というものを生身で受けて、今回たくさん特殊な経験をしましたね」と語り、「あれ(第1話での主人公・柴門暖の拷問シーン)があったからこそ、モンテ・クリスト・真海になった時のなぜそこまでして復讐を遂げようとするのかっていう説得力につながったと思うので、前半の一つひとつが最終的に活きてきた感じでしたね」とコメント。


 続けてDEANは、「基本的に僕は復讐しても自分が幸せにはなれないと思うから、忘れろとは言わないけど、許して次のフェーズに向かうのが一番の復讐なんじゃないかと考えているんです」と説明するも、「さすがにいろいろ経験した後に、あ、こりゃ暖、復讐するわって自分の中で納得してしまいましたね」と自身が演じた暖に共感したことを明かす。


 話題が「Echo」に移り、周囲の反応や手応えを尋ねられたDEANは「普段自分が出会わないような方たち、たとえばイギリスのWave(ベースミュージックの新ジャンル)のアーティストたちから反応があったりだとか、お会いしたことないけど、曲のことを褒めてくださったり、好きだと言ってくださる方が、今回は国を問わずに感じられたので、単純にうれしかったですね」と喜びを語った。


 またDREAMS COME TRUEの吉田美和が気になるアーティストとして「DEAN FUJIOKA」の名前を挙げていたことについて、DEANは「ビックリしましたよ。一人でいた時にそれ見たんですけど、ちょっと声出ちゃいましたね。まさか! みたいな」と頬を緩ませる。「僕が生まれて初めて買ったCDがドリカムさんの『決戦は金曜日/太陽が見てる』だったんですけど、それくらい自分にとってとても思い出深く、すごく影響を受けたアーティストさんなので、そのご本人からポジティブなコメントをいただけたっていうのは本当にうれしかったですし、信じられないですよね」と感慨にふけった。


 一方、「Echo」の感想を聞かれた太田氏は「去年末にDEANさんと一番初めにドラマと曲のお話をさせていただいた時に、まだ脚本は全部はできていなかったんですけど、ラストシーンはこういうイメージですよねっていうのは共感できていて。その時にDEANさんがおっしゃっていた光に向かっていく雰囲気だとかが、我々の想いと合致していたので、基本軸はずっとブレなかったです」とドラマと主題歌のコンセプトが最初から最後まで一致していたことを明かす。「最初にデモで(「Echo」の)イントロを聴かせていただいた時に、嘆きと絶望とその先にある光みたいなものを一瞬で感じました」と絶賛した。


 続けて「Echo」のMV撮影の話になると、DEANはだいぶ早い段階で二宮監督とともにコンセプトを“ヴァンパイア”に決めていたことを告白。二宮監督は「初めの打ち合わせの日に、僕もワンアイデア持っていかなきゃなと思って考えてて。ヴァンパイアは絶対斜め上だろと思ってたら、DEANさんも“僕もヴァンパイア考えてたんですよ”みたいなことになって」と当時を振り返る。


 DEANもまた「最初は、(僕が)ヘリから登場して、高いビルの屋上に止まって、降りて。そしたらそこに棺桶がブワーって並んでて、棺桶から人が出てきて踊り出す(街を行進する)っていう。最後、その並んだ棺桶を全部爆発させるっていう企画を考えてたんですけど、これがやっぱりNGが出てしまいまして……」と当初の考えを明かし、会場を驚きと笑いで包んだ。


 約30分間、二宮監督と太田氏とともに、「Echo」にまつわる秘話などで会場を盛り上げたDEAN。最後にDEANは、会場いっぱいに詰めかけたファンとともに「Echo」のサビを大合唱し、会場を後にした。(取材・文=戸塚安友奈)