フリマアプリのメルカリが6月19日、東証マザーズ市場に上場した。株価に注目が集まっているが、意外と知られていないのが同社の福利厚生の手厚さだ。採用サイトによると、女性の場合、出産前10週間と産後約6か月の産休・育休中の給与を100%保障してもらえる。
通常、産休は出産予定日の6週間前から、産後は8週間となっている。給与も保障されているとは限らず、「育児休業給付金」が賃金の67%に留まることを考えるとかなり手厚い保障だ。男性が育休を取得しても、子どもが生まれてから8週間は給与が全額保障される。
子どもが認可外保育園に入園する場合、差額の保育料を会社が負担
不妊治療も開始から10年間は同社が費用を一部負担する。保険適用の治療の場合、実質本人負担額は0円になり、保険適用外の治療の場合は、その7割を自治体の助成金と会社の補助でまかなうことができる。
「不妊治療net」の調査によると、治療を経験した人の7割が費用は50万円未満だったという。しかし100~200万円未満だった人も1割、300万円以上掛かったという人も1割弱いる。こうした費用の一部を会社が補助してくれるのなら、安心して治療に取り組めそうだ。
メルカリでは子育て支援も手厚い。子どもの看護や家族の介護で仕事を休む場合、法定の有給休暇とは別に、1年あたり5日間を特別有給休暇として取得できる。
子どもが病気になった時は、臨時で保育施設に預けたり、ベビーシッターを利用する必要が生じる。そうした場合も、利用時間の制限なく1時間あたり1500円支給される。また認可保育園に入園できず、認可外保育園に入園する場合、差額の保育料を会社が負担する制度もある。
ライフイベントのサポートも充実している。結婚にあわせて5日間の特別有給休暇が取得でき、お祝い金として5万円も支給される。独身者は婚活支援としてマッチングサービス「pairs(ペアーズ)」の有料プランを無料で利用することもできる。
同社は、公開価格3000円を66%上回る5000円で初値を付けた。その後も価格が上昇し、19日13時までにストップ高となる6000円を付けた。