カタルーニャGPの決勝レースで、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)は2位表彰台を獲得した。スペインのバルセロナ・カタルーニャサーキットで行われたMotoGP第7戦、マルケスは優勝ではなく2位で20ポイントを得ることを選んだ。
カタルーニャGPの決勝レース、マルケスは2番手グリッドから挑んだ。ポジションだけ見ればフロントロウ獲得という結果だが、マルケスはフリー走行3回目までの総合結果で10番手までに入ることができず、2015年第6戦イタリアGP以来となるQ1からの予選となった。
マルケスは前戦イタリアGP同様、高い路面温度と再舗装されたカタルーニャサーキットの路面、タイヤのマッチングに苦戦していたという。金曜、土曜のフリー走行では、クラッシュを喫している。
決勝レースでマルケスが選んだのはフロント、リヤともにハードタイヤ。対照的にポールポジションスタートのホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ・チーム)は、フロント、リヤともにソフトタイヤを選択した。ちなみにロレンソはレース後、「(ドゥカティのMotoGPマシンである)デスモセディチGPはタイヤをそれほど消耗しない」とコメントしている。
「序盤は激しくプッシュしたよ。ホルヘを追って、後続とのギャップを広げることが重要だったからね」
2番グリッドから好スタートを決めたマルケスはホールショットを奪い、オープニングラップをトップで終えたが、2周目の1コーナーでロレンソにその座を奪われる。序盤はロレンソとファステストラップを記録し合いながらその背を追っていたが、次第に差が広がり始め、マルケスはそのまま2位でチェッカーを受けた。
「ロレンソをとらえることは不可能だったから、レース終盤はペースを少し落としたよ」
このレースでは参戦した26人中、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)など12人が転倒などでリタイアしている。多くの転倒が、前戦イタリアGPで約1年ぶりの転倒を喫したマルケスに過剰なプッシュをさせなかったのかもしれない。チャンピオンシップを考えれば、転倒でポイントを失うよりも2位で20ポイントを得ることが重要だ。
「たくさんのクラッシュを見て、自分のほかのレースでの転倒を考えさせられた。時々、タイヤ選択が望んだ結果にならないこともある。だけど、チャンピオンシップを考えたら2位という結果にはとても満足だよ。(次戦)アッセンには(ランキング2番手のバレンティーノ・ロッシとの差を)27ポイントに広げて行くことができるからね」
カタルーニャGPで2位入賞を果たしたことで、マルケスはここまで3勝を含む5回の表彰台を獲得。115ポイントでチャンピオンシップリーダーの座を守っている。
「(前戦)ムジェロではミスを犯して、たくさんのことを考えさせられた。勝てないときは何か不足している感覚になるけれど、表彰台獲得はいい結果だよ! きっとまだ挑戦しなければならないレースはあるだろうけど、ここまではいいレースができていると思う」
チャンピオンシップを見据えて戦い続けるディフェンディングチャンピオン。優勝はならずとも、その牙城は簡単に崩れそうにはない。