6月16~17日に行われた第86回ル・マン24時間耐久レースのLMP1クラスに参戦し、ワークスチームであるTOYOTA GAZOO Racingに続く総合3位、4位を獲得したレベリオン・レーシングは「勝利に等しいリザルトだ」と戦いを評した。
レベリオンはWEC世界耐久選手権が開幕した2012年から2016年までハイブリッド非搭載のLMP1-Lクラスに参戦。2017年は参戦台数が減ったため、バトルを求めLMP1-LからLMP2クラスに戦いの場を移していた。
2018年はハイブリッド搭載/非搭載のLMP1がひとつのクラスとなったことを受けて、再度クラスを上げてLMP1へ復帰。オレカと共同開発したR13シャシーにギブソン製エンジンを搭載して2台体制を築いている。
2台のレベリオンR13・ギブソンは24時間の決勝レース中、唯一のハイブリッド搭載車であるトヨタTS050ハイブリッドに次ぐ速さを発揮。
ほかのノンハイブリッド勢が信頼性などのトラブルで姿を消していくなか、レベリオン勢もマシントラブルに悩まされはしたものの、走行不能の状態に陥ることなく完走し、チームにとって初となるル・マンでの総合表彰台獲得を成し遂げた。
チームマネージャーのバート・ヘイデンは「1号車レベリオンR13・ギブソンと3号車レベリオンR13・ギブソンの2台とも完走し、総合3位、4位を手にした。しかし、1位と2位でゴールしたような気分だ。我々はできることすべてをやったんだ」とコメントしている。
「確かに我々はスムーズなレース運びができなかったが、できる限りを尽くしたし、悪くなかったと思う」
「決勝レース中、我々は自分たちの目標に挑んでいた。何回かトラブルでマシンをガレージに戻さなくてはならなかったしね」
総合3位を獲得したトーマス・ローラン/マティアス・ベッシェ/グスタポ・メネゼス組3号車レベリオンR13はフロア修理を含む2度のガレージインを余儀なくされ、優勝した8号車トヨタTS050ハイブリッドとは12周差。
オープニングラップのダンロップシケインで接触し、フロントカウルを失ったアンドレ・ロッテラー/ニール・ジャニ/ブルーノ・セナ組1号車レベリオンR13は、カウル修理やクラッチ周りのトラブル、フロア修理、さらには燃料使用量のペナルティなどを受けたにもかかわらず、トップとは13周差でのフィニッシュだった。
■レベリオンのペースにトヨタ陣営も「少し驚かされた」
チームマネージャーのヘイデンは、メカニカルトラブルなどが発生したにもかかわらず、トヨタとは12周差で済んだことはレギュレーションで規定されている性能差以上の成果だとコメントしている。
「トヨタとの12周差はレギュレーションによって生み出されたものではない。我々にいくつかミスがあったことが原因だ」
「もし我々がトラブルなくクリーンに走っていれば、おそらくトヨタとは6周程度のギャップで済んでいただろうね」
また、悲願の総合優勝を飾ったTOYOTA GAZOO Racingのテクニカルディレクター、パスカル・バセロンはノンハイブリッド勢がみせたレースペースに「少し驚かされた」と述べている。
「テストデーでのパフォーマンスを考えれば、決勝でノンハイブリッド勢がみせたペースは驚くに充分なものだったよ」