6月18日午前7時58分頃、大阪府北部を震源とする震度6弱の地震が発生した。気象庁は、今後2・3日は同規模の地震が起きる可能性があるため、十分注意するよう呼びかけている。
非常用持ちだし袋の作成や備蓄品の確認など、普段から災害に備え行うべきことは多々ある。その中でも、今回は職場や家で手軽に行える対策をいくつか紹介したい。
どの災害伝言サービスを使うかに加え「何を伝えるか」まで決めておく
1:職場の避難フローを確認する
職場にいる間に大きな地震に遭遇した場合に、誰がどのような役割をする決まりになっているかなど、あらかじめ社内で決められているルールがあれば今一度確認しておきたい。大都市圏で大規模な災害が起きた場合、救助活動や消火活動を優先するために、一斉帰宅が抑制される可能性もある。数日分の水や食料など、会社で用意してある備蓄品に加え、自分が必要だと思うものを置いておくこともおすすめだ。
2:会社からの帰宅経路をシミュレーションする
会社から徒歩で帰宅する必要が出た時のために、ルートを確認しておきたい。災害時には、いつもの道が建物倒壊や火災、優先通路化などによって通れない可能性もある。こうした情報がまとまっている防災マップや、国土交通省の提供する全国自治体ハザードマップが便利だ。
3:安否確認の方法を親しい人と共有しておく
家族や親しい人の安否確認方法も共有しておこう。特に決めていない場合には、この機会にルールを決めておいたほうが良いだろう。
災害伝言ダイヤルは、携帯電話やPHS、固定電話や公衆電話から171番に電話をかけると、1つのメッセージあたり30秒まで伝言を残せるサービス。web版では、ネットに繋がるPC、タブレット、スマートフォンなどから書き込みが可能だ。
このほか、NTTドコモ、ソフトバンク、auそれぞれが提供する伝言サービスもある。どのサービスを使うかだけでなく、短い時間でどんな情報を伝えるかも合わせて決めておくと、震災発生時の情報伝達がスムーズになる。
簡易〇〇の作り方は知っておいて損なし
4:災害関連情報を知らせるツイッター・フェイスブックアカウントをフォローする
東日本大震災時には、インターネットを活用することで素早い情報収集が可能になった。ツイッターやフェイスブックなどで災害情報を確認できるよう、官公庁や各自治体のアカウントをフォローしておくことを勧める。
ネット上の情報には、デマや噂、脚色された内容の情報が流れる場合もある。実際に震災が発生した後には、見ている情報が信頼できる情報源からのものかどうか十分注意したい。
5:常備薬やお薬手帳、予備のメガネなどをすぐ持ち出せるようにまとめておく
いつも飲んでいる薬がある人は、避難時に持ち出せるようひとまとめにしておく。お薬手帳など、これまでの服薬記録が分かるものがあれば、それも合わせて持っておきたい。
日本コンタクトレンズ学会は東日本大震災時、被災地向けに、衛生面の懸念からメガネを使用するよう呼びかけていた。普段コンタクトを使用している人もメガネは準備しておきたい。
6:簡易トイレや簡易オムツなどの作り方を知っておく
東京都が発行する防災ブック「東京防災」、「東京くらし防災」には、簡易トイレや簡易オムツの作り方などが掲載されている。都民以外にも役立つ知識が多く、ホームページでPDFをダウンロードすることも出来る。災害時、これらの知識を持っていて損することはない。
防災で大切なのは、想定されるリスクのうち、個人で対処できる範囲のことを確実に対策することだ。過度な心配は不要だが、過信も禁物。今日、今この場で出来ることから1つずつ行ってほしい。