6月16~17日に行われた第86回ル・マン24時間耐久レースで、悲願のル・マン初制覇を成し遂げたTOYOTA GAZOO Racing。中嶋一貴、フェルナンド・アロンソと組んで8号車TS050ハイブリッドをドライブして総合優勝を飾ったセバスチャン・ブエミはチェッカー寸前まで「2016年の悪夢を思い出していた」と心境を明かした。
元F1ドライバーのブエミはトヨタがWEC世界耐久選手権/ル・マンに復帰参戦を開始した2012年からチームに所属し、チームと苦楽を共にしてきたひとり。
そのブエミは2018-19年のWEC“スーパーシーズン”で一貴、アロンソとタッグを組んで8号車TS050ハイブリッドをドライブ。5月3~5日の第1戦スパ・フランコルシャンを制し、好調な流れで第2戦ル・マン24時間に臨んだ。
迎えたシリーズ天王山、ル・マン24時間で8号車TS050ハイブリッドを操る3名は、チームメイトのマイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組7号車トヨタTS050ハイブリッドとともにレースを支配。
最終的にスタートからフィニッシュまで一度もトップ2を譲らないレース運びをみせると、8号車TS050ハイブリッドは7号車TS050ハイブリッドに対し2周差をつけてトップチェッカー。トヨタにル・マン初制覇をもたらした。
自身にとっても、これがル・マン初優勝となったブエミは「今日の優勝は自分のレース人生のなかで最高のもの」と喜びを明かした。
「レースの終盤の数周は2016年の悪夢を思い出して、ゴールする瞬間までは半信半疑だった。だから最後、マシンがフィニッシュラインを通過するのを見るのは特別な瞬間だったよ」
「ル・マン初優勝に向けてチームのひとりひとりが準備してきたことが実を結んだ。本当に大きなことを成し遂げたと思うし、今はクルー全員と共に喜びを分かちあいたい」
「また、同じく素晴らしい戦いを繰り広げた7号車(のクルー)も祝福するよ」