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洋服感覚で楽しむ"セットアップ"キモノ「レ・モン」がデビュー、京友禅と西陣織の老舗企業がタッグ

2018年06月18日 11:02  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

展示会の様子。アイテムは上下で自由に組み合わせることができる Image by: FASHIONSNAP
京友禅の名門「吉川染匠(よしかわせんしょう)」と西陣織の老舗「渡文(わたぶん)」の2社が、"セットアップ・キモノ"を提案する新ブランド「レ・モン(les mondes)」を立ち上げた。2018-19年秋冬シーズンから展開を開始し、8月27日から公式オンラインサイトで販売する。

 両社は、着物を現代の生活の中で洋服感覚で着用できる「セットアップ・キモノ」という新たなカテゴリーを提唱。ジャケットとロングスカートの上下に分けた"二部式着物"で、最後に簡易帯で仕上げるというこれまでにないスタイルを考案し、洋服感覚で着物を楽しめるようにしたという。柄は無地のほか、モデルやアーティストとして活躍するColliuとのコラボファブリックを展開。スタイリングはセットアップだけではなく、柄を組み合わせるなどのアレンジも楽しめる。ロングスカートにはファスナーを備えており、着付けは約5分で行うことができる。簡易帯はカルタ結びや兵児帯(へこおび)など5型で、ファーベルトも揃える。生地には京友禅や西陣織の伝統技術は用いずにポリエステルなど洋服に使われる素材を使用しているため、自宅での洗濯が可能。また、ジャケットが2万8,000円~、ロングスカートが1万8,000円~、簡易帯が9,800円~と手に取りやすい価格を実現するなど、呉服業界の課題となっていた部分を解決した。
 同プロジェクトには京都府も携わり、1年以上をかけて製品を開発。担当者は同ブランドを「"着物を着る"という文化を失くさないために、洋服のワードローブと同じ感覚で着物をピックアップできるものにしたかった」と話す。6月11日には恵比寿にショールームを開設。若者を中心に幅広い年代の人が楽しめる"東京発"のブランドとして打ち出し、将来的には海外展開を視野に入れているという。

[[https://twitter.com/fashionsnap/status/1008889886412165120]]