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サザン桑田、自身のラジオで長瀬智也にエール「TOKIOには頑張ってほしい」

2018年06月17日 15:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 桑田佳祐がMCを務める『ニッポンハム ムーンライト・ミーティング 桑田佳祐のやさしい夜遊び』(JFN系列38局ネット)。6月16日の放送は『デビュー40周年に向けて、SAS特集! 新曲「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」配信スタート&映画『空飛ぶタイヤ』公開記念SP!』と題し、映画の豪華キャストからコメントが寄せられる、スペシャルな内容となった。


 冒頭、「スポーツの世界で相手に勝ちたいと思えば、湧いてくるのは闘志。かたやビジネスの世界で“とうし”と言えば、株“投資”なんてのもありますけども、現代社会という果てなきフィールドで、あなたは何と闘いますか?」と呼びかけた桑田。15日に公開された映画『空飛ぶタイヤ』と、その主題歌として同時に配信された新曲「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」について、「映画を観てすごく感動して、同じ船に乗せてもらったような気になって作らせていただいた。歌詞も映画に基づいたところが多々ある」と語った。


 番組前半は、主にサザンオールスターズ40周年について。6月25日、26日にNHKホールで開催されるキックオフライブについて、順調に準備が進んでいる様子を明かした桑田は、「いまリハーサルで歌っています。そのあと松田弘と飲んで、“久しぶりのサザン、やっぱりいいよね”としみじみ話した」と、バンドの充実ぶりを語った。


 また先日、スターダストレビューの根本要が脳血栓で入院したことについてリスナーから問われ、「本当に、症状が軽いものらしくてよかった」と安堵しつつ、「サザンより、スターダストレビューの方が全然うまいですよ」と一言。その後、「赤い炎の女」(1983年)を流し、「(スターダストレビューの)『木蘭の涙』とか好きだけど、こう聞くとサザンもうまいね」と語っていた。桑田が現在のバンドの状況をポジティブに捉え、サザンオールスターズとして約3年ぶりのライブとなるキックオフライブを楽しみしていることが、番組の節々から伝わってくる。


 そして桑田は、映画『空飛ぶタイヤ』に心底惚れ込んでいるようだ。笹野高史、ムロツヨシ、小池栄子、岸部一徳など、脇をがっちりと固めるキャストの演技にも言及しつつ、その魅力を語る。それぞれに自分の信念を持ち、生々しく動く登場人物たち。そのすべてが、「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」にも息づいているのだろう。


 そして番組後半では、キャストからの音声コメントが紹介される。主演の長瀬智也は、「本当に僕も一ファンとしてサザンオールスターズ、桑田さんをずっと見させていただきました。大先輩で恐縮な部分もあるんですけど、こういう形で桑田さんと一緒に共演ができるのをすごく個人的には嬉しく思っております」と、よろこびを語った。また、「やっぱり音楽を言葉にして言うのは難しんですけども、やっぱり何かこう、さらっと素晴らしい楽曲を作るということに、すごくリスペクトもしますし、嫉妬をしたりもしますし、本当に尊敬しています」とも。


 長瀬はサザンオールスターズの名曲たちに深い思い入れを持っており、「ちょうど僕ら世代ですと、『マンピーのG★スポット』とかね。今の時代ギリギリっすね(笑)」と笑いを交えつつ、桑田へのリスペクトを語る。最後には、「僕らもやっぱりバンドとして音楽を追求してきたところもたくさんあって、どうしたらそんなに長くバンドが続くのかな? という秘訣をぜひ教えていただけたら」とメッセージを送った。


 これに対して、桑田は「俺と声が似てない? 顔が似てるからかな?(笑)」とおどけて見せつつ、「確かに、バンドを続けるのは難しくて、揉めたり、悩んだりする。でも、TOKIOには頑張ってほしい。こういう形でご一緒できて、幸せでした」とエールを送っていた。


 続いてのコメントを寄せたのは、桑田もその演技力を絶賛していたディーン・フジオカだ。「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」について、「世の中やっぱりいろいろあるけれど、背中を押されるというか、力をもらえるというか。たくましく生きていけよ、と。映画のいち関係者としてもそうだし、この作品を観てくれるお客さんたちにも、そのメッセージがすごくシンプルに、強く伝わるんだろうな、というふうに思った」と絶賛。またフジオカは、先日ドラマの打ち上げでオールナイトのカラオケを楽しんだエピソードを明かし、「何度もサザンの曲が会場で大合唱になりました。数多くの曲を日本の音楽シーンに残している桑田さん。本当に尊敬しています」と語っていた。


 そして最後には、「40周年おめでとうございます。まず、NHKホールでライブがあると聞いております。その成功を心から祈っています! そして今後のさらに続くサザン伝説、新着情報も楽しみにしております。以上、稲川ジェーン・フジオカことディーン・フジオカでした」と締めくくった。「稲川ジェーン」の言葉に、桑田は「ごめんなさい、先のコンサートで一番ウケた部分ですね(笑)」と恐縮しつつ、「去年スタジオで会ったとき、胸板が厚くてつい触ってしまった」と、男も惚れる男、ディーン・フジオカとの邂逅を振り返っていた。


 そして、桑田が以前から度々“愛”を語っている深田恭子からもコメントが。「曲を聴いての印象はすごく、闘う男たちの勢いというか、強さを感じました。とてもインパクトのある曲で桑田さんの曲によって、さらにこの映画が、活気付いていくのではないかと感じました」と、主題歌の素晴らしさを語り、「桑田さんにお会いしたことはないのですが、この間、この映画の本木(克英)監督が桑田さんのラジオを聴いてらした時に、『深キョンに一度でいいから膝枕をしてほしい』という風に言っていたとお聞きして、すごくびっくりして、嬉しかったです。いつでも膝枕します(笑)」とも。これには桑田も大興奮で、「みんな聞いたね? やったー!」と喜んでいた。


 俳優陣も語るように、映画『空飛ぶタイヤ』と「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」は、近年の邦画でも稀有な、幸福なマッチングを見せている。桑田は「映画も大ヒット中ということで、私もうれしい」と喜んだが、映画の世界観をガッチリと支える同曲は、番組にメールを寄せた22歳男性が「人生の特効薬」と表現したように、現代社会の「闘う戦士たち」に勇気を与える名曲として、すでに愛され始めているようだ。


 番組終盤では、昨年、桑田佳祐がソロで出演した『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』について語る一幕もあり、「俺も(『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』に)出たい! サザンで出たい!」とアピール。そして先ほど解禁された発表では、サザンオールスターズが『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018』最終日の8月12日に出演することも決定した。


 次回、6月23日の放送は、「サザンオールスターズ特集」のファイナルだ。豪華俳優陣のコメントとともに、バンド活動の充実ぶりも感じられた今回の放送を経て、キックオフライブを目前に控えた桑田から、どんな話が飛び出すのか。音楽ファン必聴の放送になりそうだ。(橋川良寛)