ハースF1チーム代表のギュンター・シュタイナーは、2018年シーズン残りの14戦でチームの運勢が好転することを願っている。
ハースは現在、コンストラクターズランキングでトロロッソ・ホンダと同ポイントで6位につけている。しかしシュタイナーは、今シーズン開幕から数レースで見舞われた不運が、これまでチームの足を引っ張ってきていると指摘する。
「この悪運が終わることを祈っている。他のチームが私のところへ来て、『こんな目に合うなんて、何をやらかしたんだ?』などと言ってきたりするのだ」とシュタイナーは今週RACER誌に語った。
今までで最も縁起の悪い奇妙な出来事は、先週のカナダGPのフリー走行中に、ロマン・グロージャンがウッドチャックを轢いたことだろう。
「ウッドチャックだかなんだか、とにかく動物を轢いてしまったのが一番奇妙な出来事だ。大した影響はないし、理由を探すつもりはない。これは起きたことのひとつでしかないからだ」とシュタイナーは認めた。
「20台のマシンが走行する中、一匹のウッドチャックがコース上にいて、我々がノーズで轢くことになった。ウイングではなく、ノーズではねたのだ」
モントリオールではすでにコンポーネントが不足しており、ハースはフロントウイングを失うわけにはいかなかった。幸運にもこのアクシデントでグロージャンに怪我はなかったが、ウッドチャックは無事ではなかった。
「もし、このアクシデントをわざと起こそうと試みても、1000年かかっても起きることはないだろう。珍しい出来事だ」
それでもシュタイナーは、チームが残りのシーズンで幸運に恵まれて“当然だ”という考えは退けた。
「当然だという言い方はしない。それは少々厚かましいだろう。幸運に恵まれて当然ということはない。我々は懸命に仕事をする必要がある」
「立ち止まることはない。『休みが必要だ』などと言って幸運がやって来るまで待つようなことはしない」
「常に最善を尽くし、我々ができる最善策を打ち出すのだ。カナダGPではそれを示すことができたと思う」
「我々は自分たち自身を誤魔化すようなことはしない。『今日はついてなかったから、次のことを考えよう』などと言うつもりはない」
「タイヤが適切に挙動した理由や、しなかった理由といったことのすべてを正しく理解するために作業をしている。適切な仕事をやり通さなければ、皆が失望することになる」
「4週間前のバルセロナでも、不運な出来事の後、2、3時間でその失望から切り抜けることができた。十分なマージンを築いて中団グループのトップに立ち、その順位を失わずにすんだのだ」
「今後もそうなることを期待している。幸運の女神が現れることを祈っているよ」