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V6、ENDRECHERI、King & Prince、関ジャニ∞……5月リリースのジャニーズ楽曲をプレイバック

2018年06月16日 14:22  リアルサウンド

リアルサウンド

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 毎月豊作のジャニーズ関連新作。話題作が次々と発表されるのはとても楽しみなことだが、「自担グループしか追いきれない!」という方も多いのではないだろうか。そこで今回は5月にリリースされたV6、ENDRECHERIこと堂本剛、King & Prince、そして関ジャニ∞の新作をまとめてご紹介したい。


(関連:V6が踊る“大人の色気”漂うダンスチューン 最新シングル映像から伝わるグループの現在地


■V6『Crazy Rays/KEEP GOING』
 毎回攻めの姿勢でハイクオリティな楽曲を発表しているV6の新作『Crazy Rays / KEEP GOING』は、井ノ原快彦主演のドラマ『特捜9』(テレビ朝日系)のテーマソングとWOWOWのスペインサッカーテーマソングというダブルタイアップ・ダブルA面シングル。「Crazy Rays」は真心ブラザーズ・桜井秀俊による美しい歌詞が印象的だ。ここ数作はバラードなどのしっとりとした楽曲のリリースが多かったV6だが、今回のシングルは一転してアップテンポ。華やかかつグルーヴィーな洋楽風の音にのせて伸びやかに展開されるメンバーのボーカルは、肩から良い感じに力が抜けていて大人の魅力を感じさせる。MVで披露している一糸乱れぬキレッキレのダンスも「流石!」の一言。舞台などでも第一線でその実力を遺憾なく発揮し続けてきたV6の“ダンスアイドルグループ”としての決意が、これでもかと込められたパワフルな作品だ。


■ENDRECHERI(堂本剛)『HYBRID FUNK』
 KinKi Kidsとしての活動も精力的な堂本剛の、ENDRECHERI名義での待望の新作『HYBRID FUNK』。今回のアルバムはタイトル通りファンクサウンドに注力した曲が多いのが印象的だ。しかし、一方でインストゥルメンタルからハードロック、歌唱力の高さがよくわかるバラード、そしてメッセージ性の強い歌詞が特徴的な曲……と、彼が影響を受け、自らの表現に昇華してきた音楽性がとても幅広いことがよくわかる作品にもなっている。MVでのセクシーなダンスパフォーマンスや、段階的に髪を切りながら撮影された独特なジャケ写、アートワークも美しい。聴覚に訴える“音楽”としてだけでなく、全身を使った視覚的な表現も駆使し、それらすべてをまとめて楽曲をひとつの“芸術”として成立させていると言えるだろう。“堂本剛”という存在自体を音楽に落とし込んだような作品だ。彼の音楽への愛と底力を、改めて痛感した。


■King & Prince『シンデレラガール』
 デビュー前からすでに圧倒的人気を誇るグループだったMr.King vs Mr.Prince改め、King & Prince(通称キンプリ)。待ちに待ったメジャーデビューシングル『シンデレラガール』の表題曲は、メンバーの平野紫耀が出演中のドラマ『花のち晴れ』(TBS系)の主題歌だ。ポップな打ち込みサウンドがキラキラした雰囲気を醸し出す、少女漫画っぽさ全開の楽曲。ドラマをイメージした曲かと思いきや、実はメンバーからファンへのラブソングにもなっているのがニクイ。


<I Wanna always be your King & Prince>


 歌詞の最後のワンフレーズは、「僕たちはいつだって君たちだけの“King & Prince”だよ!」というメッセージ。これはデビュー前から応援しているファンにとってはたまらないだろう。“アイドルの王道”感溢れる普遍的なメッセージが、これからどんな方向にでも変化、成長できる彼らの伸びしろを表しているような清々しさを感じる楽曲だ。


■関ジャニ∞『GR8EST』
 “歌”の力でリスナーの背中を優しく押し続けてきた関ジャニ∞の魅力がぎっしり詰まったベストアルバム『GR8EST』。東京スカパラダイスオーケストラ、SEKAI NO OWARIのSaoriとNakajin、ポルノグラフィティ・新藤晴一や銀杏BOYZ・峯田和伸など様々なミュージシャンと共に作り上げたバリエーション豊かな楽曲が目白押し。そのどれもが関ジャニ∞の手にかかれば、見事に彼らの曲に変身してしまうのは楽しく、痛快でもある。時にくしゃくしゃの笑顔で楽しそうに、時に雄叫びのようにエモーショナルに歌う7人の様子が、楽曲を聴いているだけで目に浮かぶようだ。メインボーカルとして彼らの歌を支え続けてきた渋谷すばるの脱退を経て、新たな道を歩み始めた関ジャニ∞。アイドルとしての、そしてミュージシャンとしてのかけがえのない一歩一歩がが、彼らの歌にさらに力強い説得力をもたらしているように聴こえた。花も嵐も乗り越えながら成長を続ける関ジャニ∞の、現在までの軌跡がわかる作品だ。


 5月のジャニーズ新作は探究心を失わないベテラン勢の貫禄と攻めの姿勢が垣間見える意欲作、伸びしろいっぱいの新人グループのデビュー作、そして新たな道を歩み始めた実力派のパワフルな歩みがわかる名盤が肩を並べるラインナップだった。来月も話題作のリリースが続く。またヒットチャートを賑わせ、リスナーの耳を楽しませてくれる名曲・良曲の数々が生み出されるに違いない。(五十嵐文章)