最新の報道によれば、長く待たれていたルイス・ハミルトンとメルセデスF1との契約延長が、次戦フランスGPで発表されることになったようだ。
契約は単に形式的なものであり、今シーズンの開幕戦が行なわれる3月までには決まるだろうと、当初は見られていた。
しかしシーズン序盤の成績が低迷し、これまであったはずのチームとしての強みが失われたことで、契約交渉はいったん保留された。ハミルトンもチームもまずは強みの立て直しに集中したことで、交渉に割ける時間が少なくなったためだ。
交渉妥結の遅れは、今シーズン終了をもってハミルトンがF1を去るのではないかという憶測にもつながった。
レッドブル・レーシング代表のクリスチャン・ホーナーは、交渉が行き詰まっていた原因はハミルトン側が要求している高額な契約金にあったとする見方を示した。また他にも、ハミルトンが現在のコンコルド協定が満了となる2020年をもってF1を離れるために、2年限定の契約更新を望んでいたという説もある。
元F1ドライバーのデイビッド・クルサードは最近、BBCラジオの取材に対して「彼が制作に取り組んでいるデビューアルバムが、2020年以降にリリースされるかもしれないね」と語った。
だがドイツのAuto Motor und Sport誌は、ようやく契約交渉が妥結する目処が立ち、公式発表の準備も整ったようだと報じている。
メルセデスのノンエグゼクティブチェアマンであるニキ・ラウダは、「すべては合意点を見出せるかどうか次第だ」としたうえで以下のように語った。
「双方の弁護士が契約書のやり取りを続けている。これは時間のかかる作業だが、我々は急いではいない。もし結婚したいという意思が固いとしたら、結婚式の日取りは重要な問題ではないのだ」
Auto Motor und Sport誌は、公式発表は来週10年ぶりにフランスGPが開催されるポール・リカール・サーキットで行なわれる予定だと報じている。
ハミルトンのチームメイトであるバルテリ・ボッタスも、今シーズン末にメルセデスとの契約が終了する。
だがハミルトンの残留が決まった場合、メルセデスはチームの安定性を優先させるため、ボッタスにとっては3シーズン目となる来季の契約を即座に進めようとするだろう。
その場合、レッドブルのダニエル・リカルドがメルセデスに移籍できる可能性は閉ざされる。リカルドについてはこのところ、レッドブルとの契約が終了する2018年シーズン末をもってメルセデスに移籍し、ハミルトンとペアを組むという話が取りざたされていた。
だが、今シーズンこれまで2勝するなど強いレース展開をみせているリカルドだけに、最後は自分でレッドブルに残る選択をする可能性もある。