ホンダもルノーも、F1カナダGPに導入したパワーユニットのアップグレードには満足いく改善が見られたようだ。ともに旧スペックより0.3秒向上したという関係者からの発言が報じられている。
レッドブル・レーシングが2019年のパワーユニットについて、ルノーとの契約を継続するか、トロロッソのパートナーであるホンダにスイッチするかを検討するなか、カナダGPに両者が新スペックのパワーユニットを持ち込んだ。
レッドブルのモータースポーツコンサルタントを務めるヘルムート・マルコは、カナダでのホンダのアップデートについて「1周0.3秒速くなった」と述べたとAuto Bildは伝えた。同誌は、レッドブルはホンダと契約する可能性が高まっていると推測している。
一方、ルノーも新パワーユニットは期待どおりの進歩を示したと、エンジンテクニカルディレクターのレミ・タファンは述べている。
「(開幕戦)メルボルン以来、0.3秒速くなっている。そのうち0.1秒はバルセロナで導入した新しい燃料の効果によるものだ」とタファンはAuto Hebdoに語った。
「これは約20hpに相当する。我々の期待に見合う向上だ」
「すでに次の改善のために取り組んでいる。次回は夏のファクトリー閉鎖時期の後に行う予定だ。シンガポールよりはモンツァに持ち込みたいと考えている」
ルノー側はレッドブルの来季に向けた結論をフランスGP前に知りたい意向だが、レッドブルはフランスでも再度両パワーユニットの評価をした後で決断すると述べている。
ルノーとレッドブルの関係は再び悪化しているという見方もなされているなか、タファンはそれを否定し、契約継続が望ましいと示唆した。
「物事を現実的に考える必要がある。我々は12年にわたって協力関係にあり、多数の勝利を挙げ、世界タイトルも獲得した。我々が提携を継続しない理由はない」
「(レッドブルの)ミルトン・キーンズには600人のスタッフがいる。(ルノーのエンジン部門)ビリー・シャティヨンには400人のスタッフがいる。彼らはうまくやっている。それを忘れてはならない。何の問題もない。そこに目を向けるべきだ。我々の関係は良好だ」