2018年のWRC世界ラリー選手権を戦っているシトロエン・レーシングのピエール・ブダール代表は、現在チームが再建途中であるとコメント。すでに焦点を2019年シーズンにあわせていることも明かした。
2018年は2台体制を軸にWRCを戦っているシトロエン。ライバルよりマシンが1台少ないことに加え、エースドライバーを担ってきたクリス・ミークにクラッシュが相次いだこともあり、シーズン折り返しの第7戦終了時点でトップと83点差のランキング最下位につけている。
また、第7戦開幕前にはクルーの安全を確保できないとして、クラッシュが頻発していたミークとの契約を解除。ドライバーラインアップにメスを入れて体制刷新を図っている。
エースドライバー不在のなか、若手のクレイグ・ブリーン、スポット起用のマッズ・オストベルグという2名で挑んだ第7戦イタリアでは、序盤にミスがあり順位を落としたもののオストベルクが総合5位、ブリーンが総合6位でフィニッシュ。貴重なポイントを持ち帰った。
第7戦を終えて、ブダール代表は「現在の状況を考えれば、新しい目標を達成したと言えるだろう」と週末をふり返っている。
「(第7戦イタリアでは)2台揃ってポイント圏内でフィニッシュし、週末に信頼性に関するトラブルは発生しなかった」
「本来であれば(競技2日目の)金曜日は出走順が遅く、それがアドバンテージになるはずだったが、降雨により状況が変わってしまった。金曜日はいくつかマイナーなミスもあったしね」
「ただ、その影響で土曜日は我々のクルーが“掃除役”としてステージを走ることになってしまった。こういった状況を考えれば、今回の結果は期待していた以上のものだよ」
「我々の残る目標は来年に向けて、しっかりと準備ができるようにマニュファクチャラーズポイントで何点か得点を稼ぎ、データを収集することだ」
またブダール代表は、スタッフたちはチームが再建途中にあることを理解しているとコメント。マシンの改良も続けており、すべてがひとつになれば、ふたたびシリーズリーダーに返り咲けるとの考えを示した。
「我々のチーム全員が真のファイターだ。好成績を残せていない現状にもかかわらず、彼らはチームが再建途中であることを理解している。2019年シーズンにさらに前進することを目標に、より新しく、より強固な体制を築こうとしている。少し時間は必要だがね」
「この移行期間中も、スタッフのひとりひとりが団結し、自分たちの仕事に集中している。我々はC3 WRCがどんな路面でも速さを発揮できるマシンだと知っているし、少しでもパフォーマンスを改善させようと作業を継続している」
「今取り組んでいるひとつひとつのものが組み合わさった時、我々はふたたびシリーズリーダーに返り咲けるだろう」