人間社会は本当に面倒ごとばかりで嫌になる。毎日、お金や締切やマナーなど、人間が作り出した制約を受けながら、フラストレーションを溜めつつも真っ当に生きている人。ほんと、すごいと思う。(文:松本ミゾレ)
先日、ガールズちゃんねるで「社会ってそんなに厳しいんですか?」というトピックを見つけた。今まで「結構ゆるく生きてきた」という現役大学生のトピ主は、この先の人生が不安だという。
「高校も大学も1日3時間勉強したら入れるところに入り、バイトで理不尽なことあったらやめました。体調が悪い日は寝ます」
「そういうことを言うと、『そんなんじゃ社会に出てやっていけないよ』と言ってくる人がいます。(中略)そんなに社会って厳しいですか?やっていけないって、具体的にどうなってしまうんですか?」
「どうにもならない。あなたがやっていけなくなるだけ」とひどいコメントばかり
まあ、トピ主のようなタイプなんて世間にごろごろいると思うけど、そのうちなんだかんだ一般的な社会人として暮らしていくようになるものだ。
だから、このトピックに書き込みをする人々も「私も最初はそうだったけど、結局慣れるよ」みたいな暖かい意見ばかりだろうと思ったが、そうではなかった。いくつか書き込みを紹介しよう。
「どうにもならないよ。あなたがやっていけなくなるよってだけ」
「ニートまっしぐら」
「大学生なのにそんなことも分かんないの?」
「そういう人はそういう中で生きていけるよ。上を目指さなければいいだけだからね」
こんな感じで「相手の顔が見えてたらここまで露骨に中傷しなかろうに」というような意見、結構あった。
「契約が守られないから辞める、体調不良なら寝るって、当たり前なのに叩かれるんですね」
ところで、後にトピ主はバイトをやめた理由について、
「休憩に入ってないのに入ったことにされたこと、教わっていない業務をするように言われ、質問したらキレられたことなど、小さな不満が積み重なって」
と補足している。「社会に出てやっていけない」という言葉も、そのバイト先の店長の発言だったそうだ。このときは「給料もまともに払えない人がよく言えたものだ」と感じたというが、気持ちはよくわかる。そして、集まった多数の辛辣な回答には
「バイトで契約が守られないから辞める、体調不良のときは寝る、当たり前だと思います。でも、叩かれるんですね。社会って、そういうもんなんですね」
と冷ややかな返事をしていた。
それにしても、社会人って括りで考えると、みんな一様に労働者目線になってしまうのはなかなか不思議だ。社会人=労働者ではない。人間社会の一員として自立している人が社会人なのに、会社員=社会人になってしまっている気がしてならない。