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『SUZUKA Race of Asia 2018』はブランパンGTシリーズ・アジアに挑戦する日本チームに注目

2018年06月13日 16:51  AUTOSPORT web

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#8 ARN Racing Ferrari 488 GT3
6月30~7月1日に鈴鹿サーキットで開催される『SUZUKA Race of Asia 2018』。今回は同イベントのメインレースであるブランパンGTシリーズ・アジアに参戦する日本チームを紹介する。

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 まず、大いに注目したいのが地元三重を拠点とするARN RACINGだ。フェラーリ488 GT3で2017年のスーパー耐久でチャンピオンを獲得したチームだが、今季は世界への挑戦を目指し、ブランパンGTシリーズ・アジアにフル参戦を開始した。第1戦セパンでは、チームのオーナーでもあり、ジェントルマンドライバーらしからぬ速さをみせる永井宏明と、地元三重出身でSUPER GTでもおなじみの伊藤大輔がコンビを組んだ。チームは『SUZUKA Race of Asia』でも三重出身ドライバーを起用することを明らかにしており、鈴鹿で誰がステアリングを握るのかも注目だ。

 そして、香港からのエントリーとなるが、日本人スタッフが多くを占め、日本の誇るGT3カーである日産GT-R NISMO GT3を走らせるKCMGの活躍にも期待したい。今シーズンデビューとなる2018年バージョンを2台投入し、日産/NISMOの『GT3オフィシャルパートナーチーム』に指名されている。第1戦では18号車に谷口行規/松田次生のコンビが、23号車に、全日本F3選手権テストの経験をもつエドアルド・リベラティと日産GTアカデミーのドライバーであるフロリアン・シュトラウスが乗り込んでいる。鈴鹿では誰が乗り込むかも注目どころ。

 また、KCMGはもう1台、45号車としてアウディR8 LMSを走らせているが、これをドライブするのはスーパー耐久にも参戦する竹田直人/白坂卓也のコンビ。SUZUKA Race of Asiaでの好成績に期待したいところだ。

 第1戦セパン戦で言えば、ランボルギーニ・ウラカンGT3を走らせるFFF Racing Team by ACMには濱口弘が乗り込んだ。彼も日本のジェントルマンドライバーとしては別格のスピードをもつドライバーで、第1戦ではランボルギーニワークスドライバーで、SUPER GTにも参戦を開始したマルコ・マペッリとコンビを組み、レース1のポールポジションも獲得している。

 日本勢ではその他にも、すでに鈴鹿、富士への参戦を表明したPorsche Team EBI、そして昨年富士で日本勢として初優勝を飾ったCarGuy Racingが今季も参戦を表明している。さらにポルシェ911 GT3 Rを使うD'station Racingも参戦する。

 CarGuy Racingはスーパー耐久でも使用するランボルギーニ・ウラカンGT3を持ち込む。Porsche Team EBIは昨年も富士戦にスポット参戦したが、綿密な準備を進めトップ争いも展開した。D'station Racingは富士でクラス表彰台も獲得したが、昨年苦労したピレリタイヤへの順応も済ませ、今季はさらなる上位を狙っている。

 また、ブランパンGTシリーズ・アジアでは今シーズンから、マレーシアのArrows RacingがHonda NSX GT3を投入した。すでにSUPER GTには参戦しているが、ブランパンGTシリーズ・アジアでは初登場。こちらの活躍も期待したい。

 一方、GT4クラスには2018年から初の日本チームが参戦を開始した。2017年までSUPER GTで活躍したBMW Team Studieが新たな挑戦として選んだのが、ブランパンGTシリーズ・アジアのGT4クラスだ。GT4は近年世界中で注目されているカテゴリーであり、BMW Team Studieはその動きを先取りした形となる。

 マシンはBMW M4 GT4で、GT3に比べると市販車然とした外観だが、中身はBMW Motorsportによりレーシングカーとして作り込まれており、その速さは必見。ドライバーは81号車に木下隆之/砂子塾長という大ベテランを擁しており、クラス首位を争う存在なのは間違いない。82号車にはジェントルマンドライバーの浦田健が乗り込む。

 GT4は、昨年まではポルシェ・ケイマン・クラブスポーツMR、マクラーレン570S GT4などがメインだったが、今季はBMW Team Studieが持ち込んだM4 GT4をはじめ、シーズン開幕までに納期が遅れていたメルセデスAMG GT4なども今後台数が増えることが予想される。そのなかでBMW Team Studieの活躍には大いに期待したいところだ。

 強力なアジア勢を相手に、これら鈴鹿を知り尽くした日本勢がどこまで地元戦を盛り上げる走りを見せることができるのか……!? という視点で『SUZUKA Race of Asia』を観戦するのも面白い。