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仮ナンバーでラリーに参加した『OVER DRIVE』ヤリス、大会主催者が経緯を説明

2018年06月13日 11:51  AUTOSPORT web

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JSR第2戦に参戦した『スピカレーシングファクトリー・ヤリスSCRS』
6月7~10日に群馬県嬬恋村で行われたJSR全日本スーパーラリーシリーズ第2戦MONTRE 2018で優勝したトヨタ・ヤリスが“仮ナンバー”を取得して競技に参加した件について、大会主催者が参加に至った経緯を説明した。

 JSR第2戦で優勝したヤリスは、公開中の映画『OVER DRIVE』に登場する車両。カラーリングは劇中に登場する『スピカレーシングファクトリー』のものをまとっているが、車体は南アフリカの国内ラリー選手権を戦ってきた、れっきとしたラリーカーだ。

 ここで気になるのが、この車両につけられるナンバープレート(自動車登録番号標)。サーキットレースとは違い、公道を走行するラリーではナンバープレートの取得が必要不可欠なのだ。

 今回のヤリスに関してはナンバープレートを取得していないため、使用目的を「ラリー参加を目的」と明確にした上で自動車臨時運行許可制度による臨時運行許可番号標、いわゆる仮ナンバーの取得を群馬県嬬恋村など関係市町村に申請。さらに群馬県、長野県の警察本部や国土交通省、JAF日本自動車連盟の承諾を得て、競技に参加した。

 この仮ナンバーについては未登録車両や車検切れの車両を車検場や整備工場に運ぶ際などに発行されるのが一般的で、ラリー参加を目的としての発行は極めて異例。そのため、大会期間中からSNSなどでは批判の声が出ていたほか、競技終了後には嬬恋村や関係当局に問い合わせや抗議なども相次いでいるという。

 この状況を受けて、MONTRE 2018主催者側は公式Facebookでコメントを発表。「今後、ラリー専用ナンバープレートの発行などの一つの足がかりになればと考え、許可まで多くの時間がかかりましたが実行したことを是非ご理解いただければと思います」として仮ナンバー取得の経緯を説明すると同時に、JAFから発行された参加許可証、嬬恋村からの臨時運行許可証の画像も公開している。