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レッドブル、“あらゆる面で向上した”ホンダPUのパフォーマンスを分析へ。ルノーは契約継続を促す

2018年06月13日 08:11  AUTOSPORT web

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2018年F1第7戦カナダGP ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)
レッドブル・レーシングが、2019年のパワーユニットを決定するため、F1カナダGPに導入されたホンダとルノーのパワーユニットの比較作業を開始するなか、トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは、ホンダは大きな改善を果たしたと述べた。

 ホンダはカナダでトロロッソの2台のパワーユニットをアップグレードしたが、予選前にガスリーのパワーユニットに問題が発生、旧スペックに載せ替えた。しかしガスリーが予選16番手に終わったこともあり、チームはグリッド降格ペナルティを受けてガスリーのパワーユニットを決勝に向けて新しいものに交換した。

 その結果、ガスリーは19番グリッドからのスタートになったものの、ポイント圏内すぐ下の11位でフィニッシュした。

 アップデート版パワーユニットのどの部分に改善を感じたかと聞かれ、ガスリーは「すべてだ」と答えたとF1公式サイトが伝えた。

「全体的にパフォーマンスが向上した。バッテリー、エネルギーマネジメントについても良くなった」

「ホンダはパフォーマンスの面で大きく前進したと思う。(フェラーリのパワーユニットを積む)ハースや、(メルセデスのパワーユニットを積む)フォース・インディアをストレートでオーバーテイクすることができた。今年初めてのことだ。だから僕としては好感触を持っている」

 ホンダの新パワーユニットについては、トロロッソの姉妹チームであるレッドブルも注視している。レッドブルは2019年のパワーユニットパートナーとして、ルノーとの契約を継続するか、ホンダにスイッチするかを検討中だからだ。

 ルノー側は次戦フランスGPまでに答えを欲しいと述べているが、レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、「ポール・リカールの後、オーストリアGPのころに」決断を下す考えだ。

「私が聞いたところでは、(ホンダは)今週末、いい形で一歩前進したようだ」とホーナー。

「ルノーも、予告したアップデートを持ち込んできた。GPSのデータを大量に得ることができたので、これを分析し、パフォーマンスの比較を行いたい」

「今週末のデータ、そしておそらくは次の週末のデータを分析し、ふたつのサーキットに関して見てみるつもりだ」

「オーストリアGPのころに結論に達するだろう」

 ルノーF1のマネージングディレクターであるシリル・アビテブールは、レッドブルにとってホンダと契約することにメリットがあることを認める一方で、ルノーと組めば再びF1タイトルを獲得することができると主張している。レッドブルとルノーは2010年から2013年に4年連続でダブルタイトル獲得の偉業を達成した。

「彼らは技術的、商業的な面を見ている。ルノーのカスタマーでありパートナーでい続けることと、ホンダのワークスチームになることには、明らかに違いがある」とアビテブール。

「大きな違いであり、私もそれは認める。だが、我々となら彼ら(レッドブル)は再びワールドチャンピオンになるチャンスがある。ホンダについては私には分からないが」

「彼ら(レッドブル)の今のマシンは、今後改善も予定されており、非常に素晴らしいものだ。全チームのなかでベストかもしれない。彼らは今後2年のうちにワールドチャンピオンになれる可能性がある」