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全日本ラリー第5戦:新井敏弘がモントレー4連覇を達成。前半戦をランキング首位で終える

2018年06月12日 17:01  AUTOSPORT web

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全戦に続き2連勝、モントレー4連覇を飾った新井敏弘
JRC全日本ラリー選手権は、6月8~10日、第5戦『MONTRE 2018』が開催され、新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)が優勝。第4戦久万高原ラリーに続き2連勝を飾るとともに、モントレー4連覇を達成した。

 群馬県・嬬恋村を中心に行われるモントレーは、2017年まではターマック(舗装路)ラリーとして開催されていたが、今年はグラベル(未舗装路)ラリーへと姿を変えた。第8戦まで続くグラベル5連戦の2戦目となる。

 用意されたSSは17本、SS距離は88.791km、総走行距離は461.954kmで争われる。

 初日のSSは9本。SS1でベストタイムをマークした鎌田卓麻/市野諮(スバルWRX STI)がラリー序盤をリードする。しかしSS5でトップタイムをマークした新井が鎌田を逆転、トップに躍り出る。

 その後も新井がトップを堅持するも、鎌田がそれに食らいつき、初日を終えた時点での両者の差はわずか2.1秒となる。また、トップから14.6秒差の3番手につけた奴田原文雄/佐藤忠宜(ミツビシ・ランサーエボリューションX)と、4番手の勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)との差は0.7秒と、上位陣は僅差で2日目を迎えることとなった。

 デイ2は雨。新井はコンディションの変化にも動じず好調さをキープする。この日一本目のSSでベストタイムをマークし、鎌田との差を6.5秒に拡大してみせる。一方、4番手から勝機を伺う勝田はこのSSで2番手タイムをマークし奴田原を逆転。3番手にポジションを上げた。

 鎌田はタイヤ選択に悩みながらもSS12、SS13で連続ベストタイムを記録。続くSS14では新井が鎌田を上回り、SS15、SS16では鎌田が新井をリードし、最終SSを前に両者の差は8.2秒となる。

 そして迎えた最終SS17、鎌田は5番手タイムに沈みここで勝負有り。新井が第2戦久万高原に続き2連勝を飾り、モントレー4連覇を達成。JRC前半戦をポイントランキングでも首位で終えた。

 また、最終SSで勝田は鎌田を逆転、2位でラリーを終える。最後まで優勝争いを演じた鎌田は3位フィニッシュとなった。

 新井は「久万高原から2連勝できてよかったです。今回、タイヤ選択には苦労しました。ラリーを通して僅差のバトルになった鎌田選手が、最終SSで順位を落としてしまったのは残念ですね。これでポイントリーダーに立ちましたが、この先のラリーも気持ちを緩めないように頑張ります」と語る。

 最終SSで2位の座を勝田に明け渡してしまった鎌田は、「最終日のタイヤ選択が最後まで尾を引きましたね。それでもスピード自体はありますから、あとはラリーの組み立てですね。次戦は地元の北海道なので、挽回できるよう頑張ります」とした。

 そのほかのクラス、JN5クラスは小濱勇希/馬場雄一(シトロエンDS3)がクラス3連勝、JN4クラスは上原淳/漆戸あゆみ(ホンダ・シビック・タイプR)が優勝。JN3クラスは今季全勝の天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツ)が貫禄の勝利を飾った。

 JN2クラスは加納武彦/横手聡志(スバルBRZ)がSS1から一度もトップを譲ること無く優勝。JRC初優勝を果たす。JN1クラスは須藤浩志/新井正和(スズキ・スイフト・スポーツ)が今季初優勝を飾っている。

 JRC第6戦は北海道のニセコ町・蘭越町・倶知安町を中心に行われる『2018 Sammy ARKラリー・カムイ』。6月29~7月1日に開催される。