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D1グランプリ 第4戦十勝 大会レポート

2018年06月12日 12:31  AUTOSPORT web

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2018 HOKKAIDO DRIFTを追走2連勝で飾った横井昌志(右)と2位の末永直登(左)
2018年6月11日
D1グランプリ広報事務局

全世界が注目するドリフト競技の最高峰D1グランプリ!
2018年シリーズの第4戦が『2018 HOKKAIDO DRIFT』として北海道で初開催!

横井昌志(D-MAX)が追走で2連勝してランキング首位に!
川畑真人(TOYO TIRES GLION TRUST RACING)が単走で3連勝!

 北海道へと初上陸することとなった、全世界が注目するドリフト競技の最高峰D1グランプリ。その2018年シリーズの第4戦が『2018 HOKKAIDO DRIFT』として、6月9日(土)・10日(日)に、十勝スピードウェイ(北海道河西郡更別村弘和477)にて開催されました。結
 
 果は、横井昌志(D-MAX)が第3戦オートポリスに引き続き追走で2連勝を果たし、単走決勝では川畑真人(TOYO TIRES GLION TRUST RACING)が3連勝を飾りました。

 2018年グランツーリスモD1グランプリシリーズ第4戦は、十勝スピードウェイを逆走する設定で使用しました。スタートしてから170km/hを超えるスピードでコーナーに飛び込んでドリフトを開始し、そのままつぎのコーナーまでドリフトを維持します。
 
 その後、マシンを振り返したあとにフィニッシュとなります。難易度が高くタイヤにも厳しい“高速ドリフトコース”となっており、初の開催となる北海道でのシリーズ第4戦は、訪れたファンに高速かつ大迫力のドリフトを楽しんで頂けた大会となりました。

 9日(土)におこなわれた単走予選は、練習走行までのドライコンディションが一変しました。小雨から本降りになるなか競技は続行され、小橋正典(YUKE’S Team ORANGE)が91.49点で1位通過しました。
 
 そして、松井有紀夫(Team RE雨宮 K&N)が91.16点で2位通過し、村山悌啓(PACIFIC RACING TEAM DUNLOP)が90.73点を獲得して3位で通過する結果となりました。

 翌日の10日(日)は、晴れ間が見えたり曇ったりの天候ながら雨が降ることはなく、ドライコンデションのなかで、競技がおこなわれました。単走決勝では川畑 真人(TOYO TIRES GLION TRUST RACING)が、180km/hを超えるスピードでコーナーに飛び込み97.60点を獲得して、第2戦からの単走3連勝を飾りました。
 
 2位には、97.49点を出した末永 正雄(TOYO TIRES GLION TRUST RACING)が続き、3位には97.39点を出した末永直登(YUKE’S Team ORANGE)となり、僅差での接戦となりました。

 その後おこなわれた追走トーナメントの決勝戦は、横井昌志(D-MAX)と末永直登(YUKE’S Team ORANGE)の対戦となりました。ベスト8の対戦時に、林和樹(広島トヨタ team DROO-P)のエンジンブローにより対戦不可を受けてタイヤを残しつつも勝ち上がってきた横井に対し、末永はセミファイナルの上野高広(TEAM VERTEX DIGICAM)とのエクステンデッド(再対戦)などの死闘を繰り広げたことにより、タイヤのライフが厳しい状況で決勝を迎えることとなりました。

 末永は1本目で0.5ランクのアドバンテージを獲得しながらも、2本目で横井に追いつかれてエクステンデッドに持ち込まれての再対戦では、横井の迫力ある走りにタイヤの厳しい末永は応戦ままならず、第3戦(オートポリス)に続いて横井の2連勝が決まりました。

 今大会により、現時点でのシリーズランキングは、今回優勝を果たした横井が89ポイントで首位に立ち、今大会3位の川畑が81ポイントでランキング2位、そして、今大会2位の末永(直)が3位に上がってきました。
 
 シーズン折り返し時点となるこのタイミングで、僅差の争いとなっています。次戦に向けて、横井は「ポイント差はほとんどないので気を締めて次戦を迎えたい」とコメントしていました。混戦を呈している今シーズン、各選手の動向に目が離せません。

 次戦2018 GRAN TURISMO D1 GRAND PRIX SERIES Rd.5は『TSUKUBA DRFT』として、7月21日(土)・22日(日)に、筑波サーキット(茨城県)にて開催されます。

■D1とは
 D1グランプリシリーズは、ドリフト走行のカッコよさで勝敗を決める競技です。ドリフトとは、後輪もしくは4輪を滑らせながら走る走法で、非常に高度なバランスをとってクルマをコントロールします。この競技の最大の魅力は、その超非日常的なクルマの動きと、エンジン音をとどろかせ猛烈な白煙を上げてコーナーを駆け抜ける、ダイナミックかつアクロバティックなアクションは、見ている者の感性に訴えます。マシンの性能よりドライバーのウデに依存するところが大きく、クルマをコントロールする“ワザ”を争う競技です。競技は、単走と追走の2つのカテゴリーが行われます。

■2018年D1グランプリシリーズ開催スケジュール
3月31日(土)・1日(日)Rd.1&2 OSAKA DRIFT 舞洲スポーツアイランド空の広場特設会場・特設コース(大阪府)
4月14日(土)・15日(日)Rd.3 AUTOPOLIS DRIF オートポリス(大分県)
6月9日(土)・10日(日)Rd.4 HOKKAIDO DRIFT 十勝スピードウェイ(北海道)
7月21日(土)・22日(日)Rd.5 TSUKUBA DRFT筑波サーキット (茨城県)
8月24日(土)・25日(日)Rd.6&7 EBISU DRFTエビスサーキット (福島県)
11月2日(金)・3日(土)Rd.8 TOKYO DRIFTお台場NOP地区・特設コース(東京都)

●単走
技術の正確さを競う単独演技!
参加選手が1名ずつ走行して得点を競うのが単走です。どれだけ正確な技術を持っているのかを競います。事前に審判員から発表された走行ラインなどのポイントに加え、D1独自の機械採点システム『DOSS』によって「角度」「スピード」などの要素が総合的に得点化されます。

 基本的に角度は大きいほうが、スピードは高いほうが、エンジンの音は途切れないほうが、動きはスムーズなほうが高い評価となります。また、マシンの振り出しや振り返しなどの動作はクイックなほうが評価は高くなりますが、スピンやドリフトのもどりがあったような場合は大幅な減点となります。走行は通常2本。得点の高かさで順位が決定します。

●追走
1対1の勝ち抜きトーナメント戦
追走がD1グランプリシリーズの真骨頂です。1対1で戦うい勝敗を決するトーナメント方式の競技です。単走で決まった順位に基づき組み合わせを決め、先行と後追いを順番に入れ替える形でスタートします。競技は、先行と後追いを入れ替えて計2本で争われ、各審判員が持つ10点満点を基準に2本の合計点で勝敗を決定します。先行は自分のベストの走りをし、後追いは先行の車両に合わせたドリフトをすることが求められます。

 後追いが先行と同等かそれ以上の角度をつけて、相手のインに入った状態でドリフトを続けられれば勝ち。また、先行が後追いを引き離したり、よりドリフトの角度が深く、ドリフトの飛距離が長ければ先行の勝ちとなります。その際、スピン、アンダーステアをはじめ、挙動の乱れなども減点要素になります。遅い相手には、遅いスピードでドリフトを合わせないといけないため、必ずしも速いクルマ、パワーのあるクルマが勝てるとは限りません。