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タナク「困難を乗り越えることで我々はより強くなれる」/WRC第7戦イタリア デイ4後コメント

2018年06月11日 15:11  AUTOSPORT web

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オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)
WRC世界ラリー選手権は6月10日、SS17~20が行われ、0.8秒差で挑んだ最終SSでセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)を1.5秒上回るタイムを刻んだティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が0.7秒差で逆転優勝を飾った。総合2位はオジエ、総合3位はトヨタのエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)が入り、ラッピが今季初、トヨタは今季通算4度目のポディウムフィニッシュを飾った。

■Mスポーツ・フォード
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)/総合2位
「今週末に不満があるわけではない。できることはすべてしたけれど、ティエリー(ヌービル)ほどリスクを冒す準備が整っていなかったということだ」

「随所でコンマ数秒をロスしていたから、僕らにはまだ取り組むべきところがある。特に、低速でよりテクニカルなセクションだ。それでも、チャンピオンシップにとってはいい結果を出せた」

「シリーズは折り返しを迎えたけど、まだ6戦残っているし、安定した強さが求められる。挑戦しがいのあるものだから楽しむつもりだよ。でも、まずは休暇を満喫しないとね!」

●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)/総合14位
「もどかしい週末だった。特に、金曜日の朝はマシンのフィーリングはかなりよかったからね。小さなミスが高くついてしまった。13分もタイムをロスしたら、戦う余地はほぼない。パワーステージでなんとかポイントを獲得できたのが、ほんの救いだよ」

●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)/総合10位
「金曜日は、スピードにかなり満足していた。フィーリングもよくて、リズムも簡単につかめた。ぼくらは表彰台争いをしていたから、大きなリスクを取らなかったんだ」

「そしてオールドタイヤを履いて挑んだ最後のステージ(SS9)で少しハードにプッシュしすぎたら、コースアウトしてしまった」

「その後は、難しい週末となってしまったよ。僕らは完走することにフォーカスした。ただ慎重にドライブしすぎるとリズムに乗れずタイムが出せない。ただ完走できたから、来年はもっと速く走れるはずだ」

■ヒュンダイ・モータースポーツ
●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合19位
「パワーステージ(SS20)では、不満がたまる週末からなにかを得ようと、すべてを注ぎ込んだ。前戦からマシンに好感触を得ていたけど、それに見合う結果が出せなかった」

「金曜の午前中は、強力なタイムを出してラリーの首位に立ち、僕たちのポテンシャルを見せることができた。残念ながらトランスミッションのトラブルのせいで僕たちのラリーは終わってしまった」

「残りのステージではただ改善を加えていき、手ごわいグラベルステージでマシンの有用な情報を集めて過ごした。貴重な学びになったけれど、チャンスを逃したという思いでサルディニアを去ることになる。夏休みの間に態勢を立て直し、フィンランドに備えるよ」

●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合優勝
「本当に信じられないよ! 午前中は全力を出さないといけないと分かっていたし、セバスチャン(オジエ)との戦いも素晴らしかった。最終的なギャップはほんのわずかで、僕たちはできることを全部やったよ」

「ミスせずに可能な限りハードにプッシュしていったんだ。セブ(セバスチャン・オジエ)との戦いはもっともタフな戦いのひとつだから、この勝利は貴重なものだ。ニコラス(ギルソウル/コドライバー)と僕は、ヒュンダイ・モータースポーツ全体に大きな感謝を捧げたい」

「彼らは今週末に優れたマシンを与えてくれた。彼らなしでは、今日この勝利を飾ることはできなかっただろう。金曜日は出走順が1番だったので、形勢が不利になった。雨のおかげで少し助かったが、決してあきらめなかった。だから僕たちはキャリアのなかでも最高の勝利を分かち合うことができたんだ」

「ドライバーズとコンストラクターズの両チャンピオンシップで首位を獲得してサマーブレイクに入ることで、シーズン後半に必要なモチベーションを高めることができるだろう」

●ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合4位
「難しい週末だったけれど、チームにとっては前向きなラリーの締めくくりになったね。このラリーでもっと結果を出したかったけれど、総合4位を獲得したことでこれ以降のイベントに向けて大切な自信をつけることができた」

「この経験から積み重ねていき、もう少しリスクを取れるようにしていきたい」

■シトロエン・レーシング
●クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)/総合6位
「この週末はスムーズに戦えたわけではなかった。金曜は雨のなか、かなり後方の出走順だったけど、トリッキーな路面コンディションに苦労した」

「そしてその後の2日間は路面が乾いていくなかで“掃除役”をやることになってしまった。ラリー・イタリア・サルディニアの路面はドライだと掃除役が大変なことで有名だよね」


「つまり出走順の早いドライバーは本当に不利になる。とはいうものの、このラリーについての自分の知識を磨くことができたよ。僕はすでにフィンランドへ視点を切り替えている」

●マッズ・オストベルグ(シトロエンC3 WRC)/総合5位
「多くの場面で競争力のあるタイムを出したけれど、僕たちは順位を守らなければいけない状況にあることにすぐに気づいた。だから不要なリスクをとらないようにしたんだ」

「ドライビングの面でも技術的な面でも両方でそうしていた。たとえば、昨日の午後の走行で、2本のスペアタイヤを積んでいたこととかね。でもチームのために5位を獲得できてうれしいよ」

■トヨタ
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/総合7位
「昨日は残念な結果となってしまったが、再出走することができて本当によかったと思う。クルマのフィーリングはよく、タイヤをセーブしていたにも関わらずタイムも上々だった」

「運悪く最後のパワーステージではコーナーでエンジンをストールさせてしまったんだ。左コーナーに少し高い速度で入ったところ、轍が非常に深く失速したんだよ。今回は本当に表彰台に立ちたかったけど、ポジティブな気持ちで休暇をとり、次戦フィンランドで再挑戦する」

●オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)/総合8位
「とてもタフな週末だったけど、多くを学んだ。なにが、どのような理由で起こったのかをきちんと理解し、今後同じ問題が起こらないようにする必要がある。全体的にクルマのフィーリングはよく、速さも充分にあった」

「我々に少し足りていなかったのは一貫性だけど、必ず克服できると思う。チームは依然成長過程にあるけど、急速に学習している。チームを信頼しているし、困難を乗り越えることで我々はより強くなれると信じている」

●エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)/総合3位
「今日は問題なくクルマをフィニッシュに導くことが、自分たちの仕事だった。私自身とチームの自信を高めるために、今回の結果はとても重要な意味がある。ポディウムフィニッシュに値する戦いをしたと、自分でも思う」

「今回より前にもチャンスはあったけど、自分のミスでその機会を失ってしまった。前戦ポルトガルと今回のサルディニアではミスなくラリーを戦うことができ、一貫性とパフォーマンスを両立できたから、このいい流れを次戦フィンランドにつなげたいと思う」