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犬の散歩中にワニに襲われ死亡 米フロリダ州在住の日本人女性か

2018年06月10日 21:44  Techinsight Japan

Techinsight Japan

捕獲したワニの体内から被害者女性の腕が見つかる(画像は『WPLG Local 10 2018年6月9日付「Arm found inside alligator pulled from Davie lake; search for remains continues」』のスクリーンショット)
米フロリダ州で、犬を散歩中の女性が湖に生息していたワニに襲われて死亡するという事故が『WPLG Local 10』『CNN』など多くのメディアで伝えられた。日本人女性ではないかとされる被害者を襲ったワニはその後、捕獲された。

フロリダ州南部ブロワード郡デイビーにあるシルバー・レイクス・ロータリー自然公園で6月8日の朝、2匹の犬を散歩させていた「マツキ・シズカ」さん(47歳)が公園内の湖に生息するワニに襲われ、命を落とした。

当時、被害者の女性が湖の近辺で犬を散歩させている姿を目撃されているが、目撃者が再び女性がいた方向に目をやると、女性の姿は消えており犬だけがうろついていたという。湖を泳いでいるワニの姿を見た目撃者はデイビー警察に通報、現場に駆けつけた警察官は生々しい怪我をしている1匹の犬を見たという。ブロワード郡動物保護局によると、犬は飼い主が消えてしまった現場から離れることを嫌がっていたようだ。

同州魚類野生生物保存委員会(FWC)のスポークスマン、ロブ・クレッパーさんは体長3.8メートルのワニを捕獲し、体内から被害者女性のものと思われる腕の一部を発見したことを明かしている。さらに湖から被害者の遺体が発見され、公園に1台だけ駐車していた車からプランテーションに住むマツキ夫妻の名前が浮上。その後の調べで、遺体は「マツキ・シズカ」さんと断定された。

被害者女性は現場から離れた地域に住んでおり、車でこの公園へ犬の散歩にやって来たと見られている。マツキさん一家を知る友人は、「彼女の夫は事故当時、シカゴにいた。妻にはワニがいるから湖には近づかないようにと警告していたようだ。普段からいつも違う場所へ犬を散歩させに行くことが好きだった」と話している。現地の報道によると、マツキさん夫妻にはニューヨークに住む20代の息子がひとりいるという。

市の管理所有地であるこの公園には、ワニ生息注意の警告を促す看板などが一切設置されていない。しかし近隣住民らはこの湖にワニがいることを知っており、「危険な湖」と認識していた。

FWCは、挑発行為以外の原因でワニが人を襲うケースは稀であることを明かしている。1948年~2017年の間でワニによる人への攻撃被害は401件、つまり年間にして5、6件ほどであり、このうち死亡事故は24件とのことだ。フロリダ州では67郡全てにワニの生息が確認されており、今回事故があった近隣住民からも「フロリダでは水があるところには必ずワニがいるということを知っておかなければならない」「湖の周りで犬を散歩させるのが怖い」といった声があがっている。

なお同州では、2016年6月にウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート系列のホテル前にある人工湖で、2歳男児がワニに襲われ遺体で見つかったニュースが世界各地で報道された。

画像は『WPLG Local 10 2018年6月9日付「Arm found inside alligator pulled from Davie lake; search for remains continues」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)