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WRC:トヨタ同士で僅差の表彰台争いも、ステージ完走後にラトバラがデイリタイア

2018年06月10日 12:21  AUTOSPORT web

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競技3日目の全ステージ完走後、リエゾン区間でデイリタイアしたヤリ-マティ・ラトバラ
6月9日(土)に行われた2018年のWRC世界ラリー選手権第7戦イタリアの競技3日目。TOYOTA GAZOO Racing WRTはエースのヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)とエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)が1日を通して僅差の総合3位争いを繰り広げたが、全ステージ終了後にラトバラがトラブルに見舞われデイリタイアする波乱が起きた。

 前日までとは一転して好天に恵まれたラリー・イタリア・サルディニアの競技3日目。競技2日目を総合3番手、総合4番手で終えたラトバラとラッピは、3日目最初のステージであるSS10で0.9秒差と僅差の表彰台争いを繰り広げる。

 続くSS11~12ではラトバラがラッピを上回るタイムを記録し、マージンを7秒まで広げるがSS13ではラッピがステージトップタイムで反撃してみせた。

 その後も両者は一歩も引かないバトルを繰り広げたが、最終的にはラトバラが5.3秒差のマージンを持って3日目最後のステージであるSS16を走破。ふたりの争いは10日(日)の競技最終日にも続くかと思われた。

 しかし、SS16終了後、サービスパークまで戻るリエゾン(移動区間)でラトバラのマシンにオルタネータートラブルが発生してストップ。ラトバラは自力でのマシン修復を試みたが再始動は叶わずデイリタイアすることになった。

 これにより総合3番手にはラッピが浮上。総合4番手のヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)とは1分以上のギャップがあるため、表彰台獲得に王手をかけている。

 なお、ラトバラのマシンはサービスパークで修理されたため、ラリー2規定で競技最終日には参加する予定。

 また、前日にマシンフロントにダメージを負いリタイアしたオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)はマシンの修復が叶い競技3日目に参加。SS10でステージトップ、SS14でステージ2位を獲得する力走で総合9番手までポジションを戻している。

「今日、ヤリ-マティとエサペッカはとても素晴らしい戦いを続けていたから、最終ステージの後ヤリ-マティのクルマにトラブルが起きてしまい、本当に残念に思う」と語るのはチーム代表のトミ・マキネン。

「何が起こったのかを正確に調べている段階だが、ステージを走り終えたあたりでバッテリーの電圧が落ちたようだ。エサペッカは素晴らしい走りをしていたから、もし明日表彰台に上がったら、それは素晴らしい結果といえる」

「 ヤリ-マティには明日の再出走を期待しているし、オットとともにポイント獲得のチャンスは充分にあると思う」

 トラブルで表彰台争いから脱落したラトバラは「フィニッシュ近くでオルタネーターの警告が表示され、その後ロードセクションでバッテリーの電圧が下がってしまった」とコメントしている。

「今回は絶対に表彰台に上がりたいと思っていたから本当に悔しいが、明日も諦めずに戦い続け、できるだけ多くのポイントを獲得したいと思う」

 ラッピは「午前も午後も良いバトルが続いていた。それだけに、ヤリ-マティのクルマに問題が起きる形で戦いが終わってしまったのは残念」とコメント。タナクは「昨日はとても悔しい1日となってしまったから、再出走は自分にとって非常に意味があること」としている。

 競技最終日となる10日はSS17~20の4SSで争われる。このうち最終のSS20はステージ上位5名にボーナスポイントが与えられるパワーステージだ。

 全4SSの合計距離は42.04km、リエゾン(移動区間)も含む総走行距離は172.27kmとなっている。