ABBフォーミュラE選手権は6月8日、実際に現実世界でコースを走っているドライバーと、スマートフォンやPC上でリアルタイムにレースができる新たなゲームアプリをリリースすると発表した。将来的にはバーチャルリアリティ(VR)にも対応するという。
このアプリはアメリカやロンドン、スイスなどに拠点を構えるエンターテインメント企業『Virtually Live(バーチャリー・ライブ)』と共同で製作されるもの。同社はOculus RiftやHTC ViveといったVR用ヘッドセットを使って、現実世界でリアルタイムに行われているスポーツを、バーチャル空間で再現するアプリをリリースしており、これを使えば、その場にいるような臨場感でスポーツを楽しめるという。
フォーミュラEは、このバーチャリー・ライブとともに、新たな“ゴースト・レーシング・アプリ”を開発する。アプリでは現実世界でリアルタイムに走行しているマシンをテレメトリーデータなどを基にしてアプリ上に再現。プレーヤーはこのゴーストマシンとともにコースを走って、自分の腕を試すことができる。
また、アプリではレース終了後のリプレイもできるという。実際にコース上で起きたことが完全再現されており、前回とは違った戦略で友人やオンライン上のプレーヤー、レースを戦ったドライバーとバトルができる。
そのほか、レース中、ゲーム内で起きたアクシデントやオーバーテイクの瞬間、プレーヤー自身の予選アタックなどをSNS上にアップロードする機能や、実際に行われているレースをさまざまな視点から楽しむ観戦機能も盛り込まれるとのこと。
フォーミュラEのアレハンドロ・アガグCEOは「フォーミュラEをスタートさせる前、私たちは『これからのスポーツファンは、スポーツを見るだけでなく、そのスポーツに参加したいと望む』との考えを示した。最先端技術を駆使したこのアプリこそ、それを実現する最たるものだ」と述べている。
「バーチャリー・ライブが持つ専門的ノウハウのおかげで、ABBフォーミュラE選手権はレースファンがシリーズとの一体感を味わえるコンテンツを彼らの手元に届けるという使命の最前線に立つことができる」
「これはフォーミュラEが目指すe-スポーツにおける、新たなマイルストーンなのだ」
なお、アプリ自体はスマートフォンやタブレット、PC向けに無料配信されるといい、詳細や具体的なリリース日については近日中にアナウンスされる予定。