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WRC第7戦:ウエットのイタリア戦2日目でオジエが王者の走り。トヨタのラトバラ3番手

2018年06月09日 08:01  AUTOSPORT web

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セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)
2018年のWRC世界ラリー選手権は6月8日、第7戦イタリアのSS2~SS9が行われ、セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)が総合首位に浮上。トヨタのヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合3番手につけた。

 イタリア・サルディニア島が舞台のラリー・イタリア・サルディニアは、競技2日目を迎え本格的なグラベル(未舗装路)戦が幕を開けた。

 例年は天候に恵まれ、気温が30度に到達するようなコンディションで争われるラリーだが、今週末は大気の状態が不安定で雨まじりの状況に。競技2日目序盤はウエットコンディションで争われた。

 このコンディションのなか、まず速さをみせたのはアンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)。SS2~3でステージトップタイムを刻んでトップに浮上すると、午前中最後のSS5を終えた時点で14秒のリードを築いてみせる。

 この時点では総合2番手にはティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)、総合3番手にはトヨタのオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が続くと、シリーズチャンピオンのオジエはトップと23秒差の総合5番手、トヨタのラトバラはトップと26秒差の総合6番手につけた。

 サービスを挟んで行われたSS6からは、一時的に降った雨の影響で路面がぬかるみ滑りやすいコンディションとなるなか、オジエは2番手以下に12.2秒もの大差をつけてステージトップタイムを刻む。

 一方、総合首位だったミケルセンは2速ギヤを失うメカニカルトラブルがありペースを上げられず、トップと26.5秒差のステージ6位に終わり、オジエは総合5番手から一気に総合首位まで大ジャンプを果たしてみせた。

 終盤のステージは路面が乾き始めてきたものの、午後のぬかるんだコースコンディションでオジエはペースを落とさず。自身のリードを18.9秒まで広げている。

「今日はかなりトリッキーな1日で、今朝はあまりリスクを取らないように心がけた」とオジエ。

「午後一番目のステージ(SS6)も難しかったけど、そこで多くのタイムを稼ぎ出せた。自分でも驚く結果だったけど、午前中に比べれば“アタックモード”に入っていたと思うよ」

「明日もスピードを落とさないことが需要だね」

 オジエに続く総合2番手につけたヌービルは、先頭走者でコースの“掃除役“としての不利益を被るかと思われたが、雨により大きなタイムロスはなし。しかし、午後の走行でリヤウイングを失うなどマシンダメージもあり、オジエにギャップをつけられる形となった。

 総合3番手につけたラトバラは、滑りやすい路面には自信を持てなかったとふり返ったものの、路面が乾き始めるとペースアップ。2日目最終日のSS9でステージ最速となり、総合3番手につけた。

 午前の段階でトップだったミケルセンは、SS7でギヤがリバースのままスタックするアクシデントがありデイリタイア。

 また、タナクはSS8終了時点で総合3番手だったが、SS9にあるジャンピングスポットの着地時にラジエーターなど冷却系を壊してしまい走行続行を断念。現在、チームは競技3日目に参加可能かマシンのチェックを進めている。

 また新井大輝(フォード・フィエスタR5)と勝田貴元(フォード・フィエスタR5)が戦うWRC2ではシトロエンC3 R5を駆るステファン・ルフェーブルがクラストップ。勝田がクラス5番手につけた。

 チームメイトの新井はSS3終了時点でクラス首位につける快走をみせたがSS5で岩にヒットしてサスペンションを破損してしまい、リタイアしている。