F1カナダGP金曜、10人のドライバーがパワーユニットの新しいエレメントを導入したことが明らかになった。全員がグリッドペナルティを避ける形で交換している。
2018年F1規則では、21戦のなかで6エレメントのうちICE(エンジン)、MGU-H、ターボチャージャーは3基に、エナジーストア、コントロールエレクトロニクス、MGU-Kは2基に制限され、それを超えるとグリッド降格ペナルティを科される。
第7戦カナダは、タイミング的にもコース特性の面でも、パワーユニットのアップグレードがなされるのに適しているとみられている。今回、ルノーとホンダがアップデート版を持ち込んでおり、そのユーザーすべてがなんらかの新エレメントを導入した。
トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは6エレメントすべてに関し、新しいものを投入。ブレンドン・ハートレーは前戦モナコGP終了時点で5エレメントに関して制限基数に到達していたため、今回はICEのみ、新しいものを入れた。これにより、ふたりともすべてのエレメントが基数上限に達しており、次回新エレメントを使用した時点でペナルティを受ける。
ルノーのパワーユニットを搭載するワークスチーム、レッドブル・レーシング、マクラーレンの全6人がなんらかのエレメント交換を行った。ダニエル・リカルドはICE、ターボチャージャー、MGU-Hの3基目を入れ、6エレメントすべてに関して制限基数に達した。
フェラーリ勢ではワークスチームのセバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネンのみが交換した。なお、メルセデスは新パワーユニットに問題を見つけたとして、アップグレードを中止しており、ワークス、カスタマー含め、カナダGP金曜時点では一台も交換を行っていない。
10台がカナダ金曜に導入したパワーユニット新エレメントの詳細は以下のとおり。
■F1第7戦カナダGP金曜時点で導入されたパワーユニット新エレメントのリスト
●セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
ICE 2基目
ターボチャージャー 2基目
MGU-H 2基目
●キミ・ライコネン(フェラーリ)
ターボチャージャー 3基目
●ダニエル・リカルド(レッドブル)
ICE 3基目
ターボチャージャー 3基目
MGU-H 3基目
●マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
ICE 2基目
ターボチャージャー 3基目
MGU-H 2基目
コントロールエレクトロニクス 2基目
●ニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)
ICE 2基目
ターボチャージャー 2基目
MGU-H 3基目
コントロールエレクトロニクス 2基目
●カルロス・サインツ(ルノー)
ICE 2基目
ターボチャージャー 2基目
MGU-H 3基目
コントロールエレクトロニクス 2基目
●ブレンドン・ハートレー(トロロッソ・ホンダ)
ICE 3基目
●ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)
ICE 3基目
ターボチャージャー 3基目
MGU-H 3基目
MGU-K 2基目
エナジーストア 2基目
コントロールエレクトロニクス 2基目
●フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)
ICE 2基目
MGU-H 2基目
MGU-K 2基目
●ストフェル・バンドーン(マクラーレン)
ICE 2基目
ターボチャージャー 2基目
MGU-H 2基目