松尾スズキ作・演出の舞台『ニンゲン御破算』が昨日6月7日に東京・渋谷のBunkamura シアターコクーンで開幕。舞台写真とコメントが到着した。
2003年に松尾スズキ作・演出、十八代目中村勘三郎主演で上演された『ニンゲン御破産』。松尾にとって初の時代劇で、幕末に歌舞伎の戯作者を夢見た1人の侍と彼を取り巻く人間たちの物語を、歌や踊りを用いた3幕仕立ての作品として作り上げた。初演から約15年経った今回は『ニンゲン御破算』とタイトルを変えて上演されている。
舞台写真では、狂言作者を志す主人公・加瀬実之介役の阿部サダヲ、マタギの灰次役の岡田将生、灰次らの幼なじみ・お吉役の多部未華子らの姿が捉えられている。
鶴谷南北役として出演もしている作・演出の松尾スズキは、「松尾流、日本初のオリジナル幕末エンターテインメントに仕上がったのではないかと思います」と手応えを語っているほか、阿部サダヲ、岡田将生、多部未華子、荒川良々がそれぞれコメントを発表している。
■松尾スズキのコメント
初演の時は、カオスな演出で観客をけむに巻くのが面白かったのですが、今回は作品の本質的なものを伝えたいという思もあり、物語だけで自立出来るよう求心力を心がけました。
「本格的時代劇」というには脚本がぶっとんでいる部分もありますが、細部のリアリティから逃げないよう、きちんと江戸時代という事を頭に認識させて演出し、役者もそれによく応えてくれました。
松尾流、日本初のオリジナル幕末エンターテインメントに仕上がったのではないかと思います。
皆さんぜひ観にいらしてください。
■阿部サダヲのコメント
・本作の見どころについて
江戸時代の芝居小屋を彷彿とさせるセットがカッコいいです。そのセットにプールのように水をはっている部分があって、そこへ人が飛び込んで行くだけでも面白いなと思います。また、今回は生演奏が入っていて、邦楽の笛や鳴りものの和の音が作品の世界観に合って効いていてカッコいいです。
・ファンへのメッセージ
初演の時より分かり易くなっていると思いますし、再演ではありますがリニューアル感を強く感じて、初めて観る方も、もちろん初演を観ている方も面白くご覧いただけると思います。そして、阿部サダヲとしてこんなに出ずっぱりでこんなにセリフを喋っている舞台は初めてなのでそれも見て頂きたいです。この作品はこのあと15年以上やらないと思うので(笑)、このチャンスを逃さないように。
■岡田将生のコメント
・初日への手ごたえや心境について
手応えではありませんが、僕自身新しい役をやらせて頂けているので無我夢中にやるつもりですし、稽古は裏切らないと思うので、灰次という役を100%以上やりきろうと思っています。
・本作の見どころについて
仇討ち隊の皆様。素敵です。
・ファンへのメッセージ
最後にどんでん返しがあります。観たあと必ず劇場から出た時に頭から最初の芝居を一つずつ思いだして繋げていくはずです。楽しみにしていてください。
■多部未華子のコメント
・初日への手ごたえや心境について
ドキドキしていますが、賑やかで華やかで、なんだかお祭りのようで、わたしもとても楽しみです。
・本作の見どころについて
登場人物すべての行く末
・ファンへのメッセージ
日常生活を忘れるくらい世界観にどっぷり浸って、楽しく観劇できますように。
■荒川良々のコメント
・手ごたえや心境について
僕はただただ一生懸命やるだけです。
・本作の見どころについて
お客さんに実際観て決めて頂きたいです。
・ファンへのメッセージ
上演時間が長めなので、体調を整えて観に来てください。