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ポルノグラフィティ、Perfumeら出演 『Amuse Fes』限定コラボ企画を振り返る

2018年06月08日 10:31  リアルサウンド

リアルサウンド

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 6月2日、幕張メッセ国際展示場 9~11ホールにて『Amuse Fes in MAKUHARI 2018 - 雨男晴女 -』が開催された。同イベントはアミューズが主催し、高橋優、Perfume、FLOW、ポルノグラフィティ、WEAVER、エドガー・サリヴァン、辻村有記、藤原さくら、フレデリック、Rihwaの10組のアーティストが出演。今回で5回目の開催となった同イベントの魅力は、各アーティストのステージに加え、アミューズスペシャルバンドによるここでしか見られないコラボレーションだろう。そこで本稿ではコラボ企画を中心に当日の模様を振り返ってみたい。


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 コラボ/カバー企画はこれまでの『Amuse Fes』でも様々に趣向を変え、度々行われてきたが、今回は島袋優(Gt / BEGIN)、阪井一生(Gt / flumpool)、GOT’S(Ba / FLOW)、杉本雄治(Key / WEAVER)、上地等(Key / BEGIN)、小倉誠司(Dr / flumpool)による1日限りの“アミューズスペシャルバンド”による演奏に、曲ごとにゲストボーカルを迎える形で行われた。選ばれた楽曲は発売から30周年の爆風スランプ「Runner」、島袋作曲の「海の声」、現在活動休止中のflumpoolの「星に願いを」、そしてサザンオールスターズの「勝手にシンドバッド」だ。サプライズゲストのサンプラザ中野くんとFLOW・KOSHI、KEIGOが歌唱した「Runner」は、3人のボーカルで原曲よりさらにパワフルに。タイトルにちなみ、ステージ上を走り回るパフォーマンスで会場を沸かせた。


 一方、ポルノグラフィティ・岡野昭仁が柔らかな歌声で披露したのは「星に願いを」。後輩の楽曲を歌ったことについて岡野は本番後の囲み取材で、「スペシャルバンドがいて、flumpoolの曲を歌うということで、僕でいいのかな、みたいな」と心境を明かし、自分たちのステージよりも緊張したと振り返っていたが、岡野のボーカルにより真っ直ぐに届けられた歌詞は療養中の山村隆太へのメッセージにも受け取れた。また、比嘉栄昇から衣装を借りたという高橋優は「海の声」を歌唱。力強い高橋のボーカルはスペシャルバンドの演奏とマッチし、早くも夏の気配を感じさせた。


 そして、Perfume、藤原さくら、Rihwa、佐々木萌(エドガー・サリヴァン)の女性陣が披露した「勝手にシンドバッド」。原曲のセクシーな雰囲気を生かしながらも、それぞれの歌声が楽曲をより華やかなものに変えていた。本番直前、急遽取り入れたという”腰つき”を表現した振り付けも見られたほか、WEAVER・杉本が声質を考えて振り分けたという組み合わせで普段は3人で歌うPerfumeが藤原やRihwaとのパフォーマンスを楽しんでいたのも印象的だった。


 今回のイベントでは、『雨男晴女』というサブタイトル通り“雨チーム”、“晴チーム”に分かれて対決していたのだが(結果は晴チームの勝利)、WEAVERは「BLUE」、辻村有記は「Ame Dance」、高橋優は「虹」、ポルノグラフィティは「サボテン」「天気職人」、Perfumeは「宝石の雨」……とそれぞれ天気を意識した楽曲を入れ、通常のフェスとは異なるコンセプチュアルなセットリストになっていたことも記しておきたい。最後には出演者全員がステージに集まり、イベントのテーマソングである「それを強さと呼びたい」を歌唱。初出演となったエドガー・サリヴァンやフレデリックも交えての合唱を通じ、バラエティ豊かなボーカルが揃っていることを改めて感じるパフォーマンスとなった。


 つま恋で行われていた頃からイベントに何度か足を運んでいた筆者としては、コラボパフォーマンスや全員で歌唱する「それを強さと呼びたい」がさらなる進化を遂げていた様子に、感慨深い思いを抱いた。『Amuse Fes』は先輩後輩問わずアーティスト間の“絆”を深め、アーティスト同士の仲睦まじい様子を楽しめる貴重なイベントと言えるだろう。(村上夏菜)