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けやき坂46 佐々木久美、“キャプテン”としての資質 メンバーも信頼寄せるリーダーシップに迫る

2018年06月07日 15:12  リアルサウンド

リアルサウンド

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 けやき坂46(通称:ひらがなけやき)の佐々木久美が、グループのキャプテンに就任した。佐々木久美は、結成当初からグループのまとめ役として活躍しているため、サプライズというよりも、なるべくしてなったという印象だ。本稿では、今回の就任を受け、改めてひらがなけやきにおける彼女のリーダーシップについて考えてみたい。


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 佐々木久美は1996年1月22日生まれの22歳。井口眞緒(1995年11月生まれ)と同学年でグループの最年長組だ。『欅って、書けない?』(テレビ東京系/以下けやかけ)の中で長濱ねるは、佐々木を「アイドル界の常識をぶち破る面白さ」と解説。メンバーの無茶振りにも柔軟に対応し、バラエティ番組でものびのびと楽しむ姿から、当初は自由なキャラのイメージが強かった。


 しかし、『けやかけ』MCの澤部佑(ハライチ)が「齊藤京子の低音ボイスや長濱ねるの歌モノマネをしたり、ひらがなけやきの話題となるものはこれだと目印をつけていってくれた」、土田晃之が「リーダー的存在でありながら、ネタも引き出してくれるから。京子の面白さに気づいて、ラーメンという京子の個性も注目された」(参考:『FLASH スペシャルグラビアBEST2018年早春号』)と、佐々木の言動によってメンバーの個性を知ったことを明かしている。どこまで意識的なのかはわからないが、結果的に佐々木は他のメンバーの隠れた一面を引き出しており、グループのプロモーションにも大きく貢献してきた。


 また、『けやかけ』で自己紹介をした際に、毎日欠かさずにしていることは“叫ぶこと”と明かしていた佐々木。高校時代に佐々木は“拡声器”というあだ名で呼ばれており、所属していた吹奏楽部では持ち前の大声で部員に連絡事項を伝えることも多かったという。その大きな声はライブの煽りにも活かされていて、観客を盛り上げることに一役買っている。また、その煽りにはメンバーを鼓舞する効果もあるため、佐々木がグループの士気をより高めているとも言える。


 佐々木のリーダーシップが本格的に発揮されたのは、昨年行われた夏の全国ツアーの頃から。特にライブでのMCの完成度の高さは日々増していっている。以前は、佐々木がメンバーひとりひとりに話を聞いてMCを構成していたが、同ツアーからみんなで考えるようになったという。齊藤は「私たちのリーダー的存在です。MCもたくさん任せてしまって、ありがたい気持ちでいっぱいです」と佐々木について語っており、キャプテン就任前からリーダーとしてメンバーから絶大な信頼を寄せられていたことがわかる。また、影山優佳が「ダンスもみんなをまとめてくれる。久美がいなかったら、私たちはもっとできなかったと思うので、感謝してます。」(参考:『月刊エンタメ 2月号』)と語っているように、佐々木久美という柱を中心に置くことでメンバーの結束力が増し、ライブをはじめとする活動にもより勢いが増した印象だ。


 また、長濱ねるが漢字欅に専任となったことは、佐々木久美にとって大きな出来事だった。けやき坂46は、長濱を中心に結成されたグループであるため、当初は彼女に頼りきりになることも多かったという。しかし、活動を重ねる中で他メンバーも成長し、ようやくみんなが同じ歩幅で歩けるようになった矢先に長濱がグループから離脱。長濱の離脱を佐々木は重く受け止めており、当時のブログで長濱が抜けた不安、自分の力不足に対する悔しさを綴っていたが、そこから長濱の意思を受け継ぐため、気持ちを新たに再出発を誓う。グループの主柱が抜けたことでリーダーとしての責任感が強く芽生え、佐々木を一回りもふた回りも成長させた。そして、昨年行われた全国ツアー最終日、佐々木の感動的な挨拶によって誰もが認めるリーダーとなった。


 武道館3DAYS公演では「正直もっとできたなって気持ちがどこかにあって」と反省し、『KEYABINGO!4』(日本テレビ系)の企画会議で「私は生半可な気持ちでやりたくないから、命をかけたいと思っている」と語るなど、真摯にグループと向き合ってきた佐々木には、けやき坂46をより高みへと導くであろう心強さを感じる。佐々木のキャプテン就任がグループにどんな影響を与えるのか。ここから佐々木久美の真価が問われるのかもしれない。(文=本 手)