メルセデスとフェラーリはコース上でホイール・トゥ・ホイールで戦っているが、今後の展開となると、メルセデスはF1から撤退しようとするライバルがいても追随するつもりはないとメルセデス・モータースポーツ代表のトト・ウォルフは述べている。
ウォルフは、F1レースはメルセデスにとって魅力的な事業活動であると考えている。世界チャンピオンチームであるメルセデスは、F1の今後に関するフェラーリの懸念の一部を共有してはいるものの、最終的にはF1に全力を傾けていくという。
「F1は我々の中核事業の一部だ」とベルリンで開かれた”Bild100Sport”カンファレンスでウォルフは言った。
「最初のメルセデスはレースカーだった。F1は我々にとって単なるマーケティングの場ではない。シリーズから得た技術を直接転換しているのだ」
「加えて、我々はブランドのスポーツ面を大切にしている。だからこそ、シリーズに残りたいと考えている。我々にとって価値のある、唯一の世界的な基盤だからだ」
2019/20年にメルセデスはF1の枠を超えてフォーミュラEにも活動を広げる。しかしウォルフは、急成長している電気自動車シリーズは、メルセデスのレース活動の表看板としてF1に取って代わるものではないと主張した。
「F1は間違いなくレースの中でトップクラスにある。しかし電気自動車の波は起きており、それはすべてのブランドにとって吉報だろう」
「3年前なら私はフォーミュラEを検討することはなかったが、状況は変わった。フォーミュラEは都市部の若年層に訴求できる」
「シリーズを創った人々は素晴らしい仕事をしている。我々にとっては興味あるスタートアップ事業のようなものだ。しかしそれはF1を補完するものであって、F1と競合するものではない」