米国で約100年の歴史を持つミスコンテスト「ミス・アメリカ」の運営団体が6月5日、今後の審査項目から水着とイブニングドレスを除外し、見た目や体つきで審査しない方針を示した。
自身も元ミス・アメリカで、運営団体の理事長を務めるグレッチェン・カールソンさんは出演したテレビ番組で、「ミス・アメリカは見世物的なミスコンではなく、単なるコンテストに過ぎない」と説明。公式サイトでは、水着やドレス審査の代わりに、ミス・アメリカの役割に対する考えや人生の目標など、審査員の質問に答える形にすると発表している。
かつてコンテストに参加した女性から「賛同できない」という意見も
2018年のミス・アメリカであるカーラ・マンダさんはツイッターで、白いビキニが消える動画と共に「byebyebikini」のハッシュタグ付きで「全く新しい時代が始まります」と投稿。新しい審査方法を歓迎していた。
発表を知った人々からは「すごい!大きな一歩!」と賛同する声がある一方で、伝統的に続いてきた審査方法を変えることに反対する人も多い。カーラさんのツイッターにも、
「美しさの審査無しのミスコン?素晴らしい。2019年大会は記録的な低視聴率だろうね」
「かつてオハイオ州代表としてコンテストに参加しましたが、この変更には賛同できません」
など、反対するコメントが複数あった。伝統のあるミスコンだけに、これまでの方法を変えることに抵抗を覚える人が多いようだ。また、ミス・アメリカの公式ツイッターにも
「行き過ぎたポリティカル・コレクトネスだ」
「テレビで映す必要がない。ラジオにしてよ」
「それってもうミスコンではないのでは?」
などのリプライが多数寄せられている。「長年、なぜ水着審査があるのか疑問で、何年も前からテレビで見なくなっていました。いい知らせです」という肯定的な受け止めはごく僅かだ。発表を伝えたABCニュースのフェイスブックでも、
「来年、水着審査が再開した時にどうやって正当化するのか見てみたいものだ」
「すぐ行き詰まるよ」
などと言われていた。
「自分を魅力的に見せられる美人を審査する上で水着はいらないってことでは?」
日本でも意見が割れている。
「指標のわかりやすい努力をしたい人には気の毒な気がする。見た目への努力とかは割と男性のためというより自己満足や自己肯定のためだったりするんだけど」
という人のほか、
「体型重視ではなく、外見、内面含めた自分の個性を最大限活かした服装で、より自分を魅力的に魅せれるような総合的な美人を審査する上で水着はいらないと思った。と私は勝手にプラスに解釈したんだけど違うのかね」
と、好意的に受け止める人も出ていた。