モンスターエナジーNASCARカップは6月3日、ペンシルベニア州ロングポンドにあるポコノ・レースウェイで第14戦が行われ、2017年チャンピオンのマーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)がシーズン2勝目を挙げた。
ポコノ・レースウェイは1周2.5マイル、3本のストレートをバンク角などキャラクターが異なる3つのコーナーがつなぐ独特の3角形レイアウトが特徴のトラックで、“トリッキー・トライアングル”の愛称で親しまれている。
50周目、100周目、160周目までの3ステージ構成で争われた決勝レースでは、ライアン・ブレイニー(フォード・フュージョン)がポールポジションを獲得した。
2列目からスタートしたトゥルーエクスJr.は着実にポジションを上げていくと、ステージ1残り5周の段階でトップに浮上すると、そのまま逃げ切りに成功。2番手に対し、1.511秒のギャップをつけてステージ1を制覇し、王者の貫禄をみせつける。
続くステージ2では今季5勝を挙げて波に乗っているケビン・ハービック(フォード・フュージョン)がレースの主導権を握り、トップチェッカーを受けた。
最終ステージ3ではハービックとカイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)がラップリーダーを務めるが、139周目に出されたイエローコーションで上位陣の戦略が分かれることに。
このタイミングでトップを走るブッシュがピットに戻った一方2番手のトゥルーエクスJr.をはじめ、ハービック、チェイス・エリオット(シボレー・カマロZL1)、カイル・ラーソン(シボレー・カマロZL1)たちはトラック上でのポジション確保を優先してステイアウトする。
リスタート後の146周目、中団を走っていたデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)がアレックス・ボウマン(シボレー・カマロZL1)と接触してスピン。ふたたびイエローコーションが出されることに。
レースは残り11周で再開されたが、このリスタート時に今度はエリック・ジョーンズ(トヨタ・カムリ)がスピンしてしまい、再度イエローコーション。レースは残り7周のスプリント勝負になる。
この時点でラップリーダーに立っていたトゥルーエクスJr.はリスタートでイン側につけるラーソンからプレッシャーをかけられたが、巧みにラインをブロックしてオーバーテイクを許さず。
この攻撃をしのいだトゥルーエクスJr.は着実にリードを広げると、最終的に約2.4秒のリードを築いてトップチェッカー。シーズン2勝目を挙げた。また、この勝利でトヨタはマニュファクチャラーズランキング首位に返り咲き。ランキング2位のフォードに2点のリードを築いている。
「いつでも勝利はうれしいものだけど、今日はトラック上で速さを発揮していたふたりを打ち負かして勝つことができた」とトゥルーエクスJr.。
「ブッシュとハービックというふたりのドライバーが、速さを発揮していた。正直に言えば、僕たちの速さは互角だったと思う。コース上でのポジションが勝敗を分けたと思うよ」
2位はラーソン、3位はポイントリーダーのブッシュが獲得してランキング首位を維持。決勝周回数の半分以上にあたる89周ラップリーダーを務めたハービックは4位だった。
モンスターエナジーNASCARカップの第15戦は6月10日、ミシガン州ブルックリンのミシガン・インターナショナル・スピードウェイで行われる。