世の中は日進月歩で変化している。不便だったことが便利に、便利だったことは技術革新によって不便に感じるようになっている。
先日、おーぷん2ちゃんねるに「00~08年←めっちゃ世の中が進歩しまくった感、10~18年←何も変わってない」というスレッドが立った。2000年から2008年までは、世間が目まぐるしく進化していたが、2010年から現在までは、そこまで劇的に変わっていない、というのがスレ主の主張である。
「え? マジで言ってるの?」と思ってしまうのは、僕だけだろうか。2010年と2018年の現在を比較すれば、大きく変化したことなんて山のようにあるじゃないか。(文:松本ミゾレ)
2011年のスマホ普及率はたったの7.6% 友達との連絡もメールが中心だった
たとえばみんなが躍起になっていじっているスマホ。アレだって2010年頃はまだほとんど普及していなかったし、ガラケーが主流だった。
2011年にディーツーコミュニケーションズが出した「スマートフォン普及動向調査」によると、当時15歳~69歳の男女におけるスマホ普及率はたった7.6%だった。遡って現在、街を見ればどこもかしこも、みんなスマホをいじくり倒している。これだけでも、2010年から18年のうちに、人々が手にする端末は高性能、多機能、中毒化していったことが分かる。
スレッドでは
「メールが主流やった頃は1通のメールにある程度内容をまとめて送られてきたけど、チャット主流になってから、1行単位で送ってくるやつが増えて鬱陶しくてたまらんわ」
とこぼす人もいたように、この数年でコミュニケーションの取り方も大きく変わった。今や友人にメールを送る機会なんて、アドレス変更の時くらいじゃないだろうか。
主要なSNSはグリーやモバゲーからツイッターやインスタに
人々のトレンドだって大きく様変わりした。2010年頃のSNSと言えば、グリー、アメーバ、モバゲーなんかが台頭していた時代だ。しかし現在はツイッター、フェイスブック、ライン、そして何より、「インスタ映え」と、新しい単語まで生まれたインスタグラム。主要なSNS1つ取っても、総取り替えが起きている。
また、SNSに行動を支配されている人はこの10年で間違いなく増えた。料理をまずスマホで撮影し、SNSに画像をアップして、それから「いただきます」と食べる人は、今はもうそこら中にいる。2010年の日本では、なかなか奇特な行動とされていたはずだ。
考えてみればこの10年の間に、アナログ放送がデジタル放送に切り替わっている。ここ10年というのは、デジタル面、特にソフトの変化が目まぐるしかったように感じる。