昨年からスーパー耐久シリーズに新設されたST-TCRクラスへアウディRS3 LMSで参戦したのは、昨年シリーズランキング3位を獲得した#19 BRP(バースレーシングプロジェクト)、そして#45 Audi Team DreamDrive(アウディ・チームドリームドライブ)と#75 Audi Team DreamDrive Noah(アウディ・チームドリームドライブ ノア)、#65 Audi Team Mars(アウディ・チームマーズ)の計4台です。
また、ST-XクラスにPhoenix Racing Asia(フェニックス・レーシング・アジア)が#81、#82、#83の3台のアウディR8 LMSを持ち込み、このレースにおいてアウディは総勢7台の一大勢力を形成していました。
ST-Xクラスの予選は、#82 Phoenix Racing Asiaが好タイムを記録。ポールポジションを獲得できたはずでしたが、走路外走行のペナルティによってタイムは抹消となり、クラス最後尾からのスタートとなりました。結果は#83が7位、#81が9位、#82は10位のグリッド位置となりました。
ST-TCRクラスでは、#65 Audi Team Marsが見事にクラストップタイムを記録。総合でも8番グリッドの好位置を獲得しました。それ以外の3台は#75 Audi Team DreamDrive Noahがクラス5位、総合12位、#45 Audi Team DreamDriveが総合13位、クラス6位、#19 BRPがクラス7位、総合14位という結果となりました。
スタートから12時間、深夜3時には#83が2位、#81が3位に順位をあげました。 ST-TCRクラスでは、予選トップタイムを記録した#65 Audi Team Marsが好スタートを切り、クラストップを快走。そのあとを追うように#45 Audi Team DreamDrive、#75 Audi Team DreamDrive Noahが続く展開となりました。
一方で#19 BRPはコンピュータのトラブルのためスタートできず、およそ30分遅れてのコースインという展開に。スタートから12時間後には、#75 Audi Team DreamDrive Noahがクラス2位に浮上。続いて3位に#65 Audi Team Mars、#45 Audi Team DreamDrive は6位、#19 BRPは4位まで追い上げをみせました。
ところが午前8時半を少しこえた頃、#65が300Rでコースアウトしてマシンを大破。レースへの復帰が難しいかと思われましたが、アウディ ジャパンが現地に配備していた、Audi Sport customer racingパーツトレーラーが功を奏し、在庫から50点を超える部品を交換するなどして約2時間後には無事にレースへ復帰することができました。
午後3時、長い24時間レースのゴールの瞬間が訪れました。ST-Xクラスでは#83がクラス2位で表彰台を獲得、#81が3位で見事に完走を果たしました。ST-TCRクラスは、ただ1台ノーペナルティかつノートラブルで走り続けた#75 Audi Team DreamDrive Noahがクラス優勝。チームはデビュー3戦目での初優勝であり、スーパー耐久におけるアウディRS3 LMSの初優勝にもなりました。
3位が#19 BRP、4位が#45 Audi Team DreamDrive、6位が#65 Audi Team Mars とST-TCRクラスでは、参加4台のすべてが完走しアウディRS3 LMSの信頼性の高さを裏付ける結果となりました。
ST-TCRクラス優勝 #75 Audi TeamDreamDrive Noahオーナー 清瀧雄二氏のコメント 「とにかく最初から燃費走行で、タイヤに優しい運転をドライバー全員に指示していました。メカニックもそれに基づきスケジュールを組み、最終的に勝つことができました」