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トヨタ自動車、資生堂とも取引実績あり!3Dバイオプリンティングに特化した北欧のスタートアップ「CELLINK」

2018年06月05日 17:12  Techable

Techable

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スウェーデン第二の都市ヨーテボリで2016年に創設された「CELLINK(セルリンク)」は、3Dバイオプリンティング技術の研究開発に取り組むスタートアップ企業だ。

これまでに、米ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学などの研究機関のほか、トヨタ自動車、資生堂、宝酒造といった日本企業を含め、世界40カ国以上で取引実績を有している。
・3Dバイオプリンター用標準バイオインクを世界で初めて開発
一般的なインクプリンターと同様、3Dプリンティングの技術を応用して細胞パターンを“出力”する3Dバイオプリンターには、その素材となるバイオインクが不可欠だ。

そこで、「CELLINK」では、世界で初めて、3Dバイオプリンター用のカートリッジ式標準バイオインクを開発。

スウェーデンの森林から得たナノ繊維状構造をもつセルロースと、ノルウェー海の海藻から生成されたアルギン酸塩を原料とし、皮膚や軟骨、肝臓、がん腫瘍など、様々な組織を出力することができる。

また、ペプチドや成長因子などを混ぜて、このバイオインクに変更を加えることも可能だ。・インクからプリンターまで3Dバイオプリンティングのためのソリューションを提供「CELLINK」は、バイオインクのほか、大学や研究機関、企業を主なターゲットに、最新機種「BIO X」をはじめ、これまでに3機種の3Dバイオプリンターの開発にも成功し、現在、公式オンラインショップなどを通じて販売している。

「CELLINK」は、バイオインクから3Dバイオプリンターまで、3Dバイオプリンティングのためのソリューションを幅広く提供することにより、臨床試験のスピード化や新薬の研究開発の効率化などに役立てたい考えだ。(文 松岡由希子)

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