MotoGP第6戦イタリアGPで、ホルヘ・ロレンソがドゥカティ・チームに移籍後初の優勝を飾った。ロレンソの優勝は2016年最終戦バレンシアGP以来。最高峰クラスで3度、チャンピオンに輝いたタイトルホルダーが、ドゥカティのホームレースで表彰台の頂点に立った。
2017年、ヤマハからドゥカティに移籍したロレンソは、優勝に手が届かずにいた。2018年シーズンは第4戦スペインGP、第5戦フランスGPとも、序盤はロレンソがレースをリードしたが、トップを守り切ることはできなかった。
今回のイタリアGP、2番グリッドから飛び出したロレンソはホールショットを奪うと、そのまま先頭を走行する。この日、ロレンソが順位を落とすことはなかった。後方ではマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)、バレンティーノ・ロッシ(モビスター・ヤマハ・MotoGP)、そしてアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)らがロレンソを追随したが、ロレンソはヤマハ時代に見せてきた勝ちパターンを彷彿とさせる走りで、そのままトップでチェッカーを受けた。
ロレンソはドゥカティでの初優勝について「本当にうれしい!」とよろこびを爆発させた。
「今日の勝利は、僕のキャリアでもっとも特別なものだ。おそらく、2003年に125ccで初優勝したときや、2008年にMotoGPを初めて制したときと同じくらい特別だ。本当に感動したし、チームにも満足している。週末の厳しい状況を乗り越えて、ドゥカティのホームレースで勝利を飾ることができて最高の気分だ」
「今朝、今日は優勝できるのではないかと思ったが、タイヤのパフォーマンスが気がかりだった。しかし、自分らしくスタートから全力でプッシュすることを決めて、その後はすべてが完璧に行った。これ以上は望めないレースだった」
「今日は、みんなで勝利に酔いしれたい。長い間優勝から遠ざかっていたが、今日は自分のやり方で勝つことができた。厳しい時期もあったが、自分にはできると常に信じて戦ってきた。少しずつトップとの差を詰めて、ついにこの場所にたどり着くことができた」
今回の優勝には、シャシーの変更と、燃料タンクの修正が要因のひとつとしてあるとCrash.Netは報じている。ドゥカティ・チームのゼネラルマネージャー、ルイジ・ダリーニャは同メディアのなかで、「最近行った2回のテストで、(マシンは)かなり改善された」と述べた。
「我々はホルヘが信頼できるマシンにするために必要なものを見つけることができた。大きなステップだと思っている」
「燃料タンクはその最後のひとつではあるが、最終的にいくつかのパーツがすばらしい仕事をしたということだ」
長く苦しい時間を経てついに表彰台の頂点に返り咲いたロレンソ。このままロレンソが表彰台争いに絡んでくれば、チャンピオンシップはますます激しく、面白い戦いが繰り広げられることになるだろう。