通販事業を手がけるフェリシモが、古代エジプト神話に登場する神「メジェド」を模した巾着を発売し、話題を呼んでいる。メジェド神は「死者の書」に出てくる謎の神様で、日本ではネットを中心に人気が高い。
巾着は今年4月から同社ウェブサイトで販売中。担当者によると「売れ行きは好調」だという。
こだわったのは目の位置「シンプルな顔なので、数ミリ違うだけで違う雰囲気になる」
メジェドさま召喚巾着は、2016年にスタートした「妄想商品化道場」というコーナーで誕生した。毎月出されるお題に、クリエイターや一般の人が案を出し、優勝すれば商品化に向けて本格的に検討される、というコーナーだ。
巾着の発案者でぬいぐるみ作家のせこなおさんは、第二回のお題「出しっぱなしでも面白い布団収納ケース」で一般枠から参加し、「オバケと暮らす布団収納ケース」で優勝。その後、クリエイター枠で参加し続け、2017年6月には「肩のり小鳥のトートバッグ」が商品化している。
巾着は、表がメジェドさま、裏返すとピラミッドの形になるリバーシブル仕様だ。担当者によると「縫製ものでピラミッドのような角ばったものを表現するのは難しい」が、
「底周りの縁の処理をミシンでたたいてエッジを出したり、中にモノを入れていない状態でもパシッと立つように中芯を入れてあったり。ぬいぐるみデザイナーならではの細やかな視点で製作中もアドバイスをいただくことができました!」
と、ぬいぐるみ作家ならではの細やかな工夫があったそうだ。製作で特に苦労したのは「メジェドさまの目の位置」だという。
「シンプルなお顔なだけに目の位置が数ミリ違うだけでまったく違う雰囲気になったりとバランスをとるのが難しかったです」
と語っていた。