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桐山漣、特撮出身ならではの説得力 『正義のセ』ゲスト出演で視聴者を虜に

2018年05月31日 14:12  リアルサウンド

リアルサウンド

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 1話完結型のドラマ『正義のセ』(日本テレビ系)は、各回にゲストが登場するのが特徴的だ。5月30日に放送された第8話には、人気俳優の光岡駿太役として、桐山漣が出演。主人公で検事の凜々子(吉高由里子)がメロメロになるほどの、特撮ヒーローとして視聴者のハートもゲットしている。


参考:桐山漣、仮面ライダー俳優からの飛躍


 あるひき逃げ事件を担当することになった検事の凜々子。被疑者である斎藤茂典(正名僕蔵)は光岡のマネージャーだった。話によれば、斎藤は光岡を後部座席に乗せ家まで送り届ける途中で、被害者の横山茜(浦まゆ)をひいてしまったことに気づかず、そのまま立ち去ってしまったという。しかし、運転していたのは光岡で、彼が交際中の女優の家に向かう途中で横山をひいてしまったのが真実であり、斎藤は身代わり出頭だった。


 桐山漣と言えば、2009年放送開始の『仮面ライダーW』(テレビ朝日)で、菅田将暉とともに2人で1人の仮面ライダーを演じ、一躍有名となった人物。今回の劇中でも、物語内だけの架空のドラマ『電磁戦士プラズマン』に出演した俳優として登場という、桐山の経歴を意識した役回りとなっている。凜々子と事務官の相原(安田顕)は、事件の捜査に立ち上がるのだが、人気俳優に会えると凜々子はテンションが爆上がりに。相原が浮かれ気分の凜々子をたしなめるほどだ。「ミーハーな女子高生じゃないんだから、撮影現場なんか興味ないし」と言いながら、ドラマ内で光岡が出演している『インフィニティラブ』の看板を見るや否や、朝の占いを信じて首に巻いていたピンクのスカーフを持ち上げ満面の笑みを浮かべる凜々子が、何とも愛らしくユニークである。


 また、『インフィニティラブ』での相手役が光岡の交際相手という設定からか、ずぶ濡れの中でのキスシーンも刺激的であった。濃厚な口づけを見た凜々子は口角が緩みっぱなし。光岡と話す距離が近すぎて相原から注意をされたり、「こんなに若くて綺麗な検事さんがいるんだ」という光岡の言葉に相原をバンバン叩きながら有頂天になる。さらには、まだ被疑者であった斎藤について「本当に気づいてなかったんだと思います。どうか罪を軽くしてあげてください」と、手をギュッと握り迫られた凜々子は、冷静さを失いそうになりながら、相原に再び目を覚まさせられ、必死に下唇を噛んで自分を保とうとする。「この手洗えなーい!」と舞い上がりっぱなしの凜々子に、横浜地検の男性陣はあきれ顔だ。


 検索エンジンで「光岡駿太」を調べた時に出てくる画像用に、桐山が特撮ヒーローに扮しポーズを決めるショットをわざわざ撮影していることも芸が細かい。ヒーローとして子供たちにサインを求められたときの「プラズマンは正義の味方だもんね」という一言に光岡は葛藤し、自首することとなる。「罪を着せてまで、正義のヒーローをすることなんか僕にはできません」と自白するシーンは、特撮俳優出身として活躍している桐山にしか出せない、説得力のあるシーンであった。(渡辺彰浩)