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けやき坂46、1stアルバムはソロ曲に注目? 佐々木美玲、加藤史帆、齊藤京子の活躍を分析

2018年05月31日 13:22  リアルサウンド

リアルサウンド

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 けやき坂46(通称:ひらがなけやき)が、6月20日にリリースする1stアルバム『走り出す瞬間』の詳細を発表した。


 発表直前に公式Twitterで「18」にちなんだ謎の動画がアップされたが、それは今回収録される新曲の数を指した数字だった。アルバムは3形態でリリースされ、既存の10曲は全タイプに、新曲は各タイプに振り分けられて収録。初回仕様限定盤Type AとType Bは計17曲、通常盤は計16曲が収められている。今作にはひらがなけやきの集大成という意味もあるが、それと同時に新たなスタートも予感させる内容。まさに彼女たちの“走り出す瞬間”を切り取った一枚と言えるだろう。


 今作は、ユニット曲や2期生の楽曲をはじめ、グループの新たな一面が散りばめられた作品となっている。その中でも、佐々木美玲「わずかな光」、加藤史帆「男友達だから」、齊藤京子「居心地悪く、大人になった」というメンバーのソロ曲も聴きどころのひとつ。


 ソロ曲を歌唱するこの3人は、最新シングル曲「イマニミテイロ」の最初のフレーズを歌唱するメンバーだ。佐々木美玲は、グループ結成当初からあまり目立つ様なメンバーではなかった印象がある。しかし、そんな彼女が武道館3Days公演で披露した「イマニミテイロ」でセンターを務める流れは、ひとつのサクセスストーリーを感じさせた。また、彼女はアルバムのリード曲「期待していない自分」でもセンターを担当しており、全員揃ったアルバムのアーティスト写真でもセンターポジションに立つなど、メンバーの中でも高い期待を受けていることが伺える。漢字欅の平手友梨奈のような強烈なインパクトではなく、着実に坂道を登った結果、センターを射止めた佐々木美玲。解禁されたMVでは、バレエを取り入れた躍動感のあるダンスを踊っており、背が高くシルエットが美しい彼女がひときわ輝いて見えた。


 齊藤京子は、ドラマ『Re:Mind』の主題歌「それでも歩いてる」でセンターを務めた経験を持つメンバーだ。齊藤の歌声の特徴は中森明菜を彷彿させる低音ボイス。「それでも歩いてる」のようなメッセージ性の強いフォークソングは彼女の歌声とも非常にマッチしており、リスナーに強い印象を残した。ソロ曲の詳細は明かされていないが、「居心地悪く、大人になった」というタイトルからは彼女に似合う80年代の歌謡曲の雰囲気も感じられる。単独の冠番組が放送されるなど、徐々に知名度を高めている齊藤。ソロ曲は彼女の歌手としての成長にも繋がる上、さらなる飛躍へのきっかけとなりそうだ。


 加藤史帆は、バラエティ番組の盛り上げ役としてグループに欠かせない存在だが、歌唱面でもグループを支えるメンバーのひとりだ。実際、今回のアルバムでも参加楽曲数が一番多い。自身の声を「へにょへにょ声」と評しているが、実は艶やかな歌声の持ち主で、「イマニミテイロ」では齊藤京子の後にソロパートを担当。そこで加藤は齊藤の低音ボイスを見事に受け切っており、このふたりの連携が心地い響きを奏でている。加藤はソロ曲「男友達だから」について切ないメロディーがポイントと解説していたが、その艶やかな歌声がいよいよ本領を発揮するかもしれない。


 6月4日からは『「走り出す瞬間」ツアー2018』がスタートするけやき坂46。これまで漢字欅の楽曲を含めてライブを行っていたが、新曲18曲が加わったことによって、ライブの印象もガラリと変わりそうだ。アルバムの発売が一度延期となり、ツアースケジュールと前後してしまったため、新曲がいくつ披露されるかは未知数だ。しかし、突発的に行われた武道館3Days公演を乗り切った彼女たちならば、我々の予想をはるかに越えるようなステージを見せてくれるはずだ。(本 手)