日本ペン習字研究会、通称「日ペン」のイメージキャラクターである美子ちゃんが、高度プロフェッショナル制度を風刺し話題になっている。美子ちゃんの公式ツイッターは5月30日の夕方に、
「イヤッホー!この道46年の大ベテラン!それでも設定上は17歳の日ペンの美子ちゃんのマンガよ!刮目せよ!」
という文言と共に漫画を掲載。友人から「美子ちゃんのおかげで字が上手くなったわ」「美子ちゃんて本当に高度なプロフェッショナルよね」と言われ、「高度なプロフェッショナル」として働く自分を妄想。いつも以上に宣伝の仕事を頑張るが、銀行通帳を見ると、「(給与額が)減ってる!」と驚く。
「いや全然!!ぜんっぜん高度なプロじゃないわよ!?」と全力で否定
そして、猫のキャラクターから
「どうやら働き方改革で美子ちゃんが勤続46年目のベテラン社員と判断されて残業代がつかなくなったらしいよ」
と説明され、愕然とする美子ちゃん。そして、現実に戻り、友人に「いや全然!!ぜんっぜん高度なプロじゃないわよ!?」と全力で否定する。投稿には、「美子ちゃんかっけえ」「攻めてる。しかも面白い」と、好意的なリプライが付いていた。
高度プロフェッショナル制度とは、コンサルタントなどの専門職として働く高収入の人を、労働時間の規制や残業代の支払い対象から外す制度。同制度は長時間労働を助長し、過労死を増やすとして批判を浴びている。制度導入後に年収要件が下げられ、適用対象が拡大する懸念が出ていたが、先日の衆院厚生労働委員会では強行採決された。
日ペンの美子ちゃんは1972年に、日本ペン習字協会のイメージキャラクターとして誕生。誕生45周年を迎えた2017年1月、現在の6代目「美子ちゃん」に代替わりした。代替わり後は受講者数が過去最高ペースで伸びるなど、その効果は絶大だ。
勤続46年の「永遠の17歳」のため年収は不明だが、受講者の大幅増加に貢献したことを考えると、美子ちゃんは「高度なプロフェッショナル」だと言ってもいいのかもしれない。