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ThreeBond Racing 全日本F3選手権第2ラウンドSUGO レースレポート

2018年05月30日 15:11  AUTOSPORT web

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ThreeBond Racing 全日本F3選手権第2ラウンドSUGO レースレポート
Round3/Round4
5月26日(土)/5月27日(日)
スポーツランドSUGO
 5月26日(土)~27日(日)、全日本F3選手権シリーズ第2大会(第3戦、第4戦)が、宮城県スポーツランドSUGOで開催された。ThreeBond Racingは、ドライバーに笹原右京を起用し昨年に引き続いてシリーズに参戦している。

公式予選
 5月24日(木)と5月25日(金)に行われた占有走行で笹原のタイムは伸び悩んだ。参加15台中5番手のタイムは、TOM'Sの2台、TODAの2台に次ぐもの。チームはまず、TODAの2台を意識して戦うことを決めた。

 26日(土)午前10時20分から公式予選が始まった。30分のセッションで記録したベストラップタイムで第3戦、セカンドベストラップタイムで第4戦のスターティンググリッドが決まる。笹原は1セット目のタイヤを慎重にウォームアップして、2周にわたってタイムアタックを行ったが、タイムは5番手に終わった。

 笹原は一旦ピットに戻り、2セット目のニュータイヤを装着してセッション残り10分を切ったところでコースイン、タイムアタックに向かった。ところがタイムアタックに入る前に、コースオフした車両を回収するため赤旗でセッション中断となり、そのまま打ち切られてしまいタイムアタックはできなかった。

この結果、前半の走行4周目に記録したベストタイム1分14秒034、走行3周目に記録した1分14秒378により、笹原のスターティンググリッドは第3戦、第4戦ともに5番手と決まった。

第3戦 決勝
 5月26日(土)午後3時15分、シリーズ第3戦決勝レースのフォーメーションラップが始まり、スターティンググリッド整列の後、スタート合図が下された。笹原の加速は一瞬鈍り、後方車両がイン側に並びかかった。しかしその後第1コーナーで外側から押さえ込み、5番手でレースを始めた。

 チームは3番手と4番手を走るTODAの2台を意識したセッティングでコースに送り出していた。TODAの2台は前半に勝負をかけるためタイヤの内圧を高めにしてスタートする読みで、レース後半は内圧が上がりすぎてペースが落ちるため、一方笹原のタイヤ内圧は通常通りにセッティングし、レース後半で勝負をかける作戦である。

 予想通り、レース前半はTODA2台のペースが良く、5番手の笹原は引き離されていった。笹原は5番手を守り、レース後半になってから先行する2台との間隔を縮めにかかった。18周のレース、10周を過ぎる頃には、笹原は前の2台に追いつき、3台で3位争いを始めた。

 しかし前のマシンに近づくとダウンフォースが抜け、なかなか順位を入れ替えるには至らない。

 結局笹原は5番手のままチェッカーフラッグを受けた。「前のマシンに近づけばダウンフォースが抜けてしまうのは当然。そこでどうするかが今の笹原の課題です」とエンジニアの伊与木は言う。5位に入賞した笹原とThereeBond Racingは、それぞれシリーズポイント2点を獲得した。

第4戦 決勝
 一夜あけた5月27日(日)、全日本スーパーフォーミュラ選手権のフリー走行が終わった午前10時10分から、25周のシリーズ第4戦決勝レースが始まった。空は快晴、ドライコンディションである。

 スタート合図が下されると、第1コーナーまでの間に後方車両に並ばれ6番手に後退してしまった。「自分ではいいスタートを切ったつもりでしたが、なぜかものすごい勢いで後から抜かれてしまいました」と笹原。

 しかし第1コーナーで先行車両がミスをしたスキを付いて5番手を取り戻し、そこから先行するTODAの2台を追いかけ始めた。2周目に入る第1コーナーで4番手の選手がバランスを崩し大回りしたため笹原は一気に詰め寄ったが順位を入れ替えることはできず、その後は逆に徐々に引き離され始めた。

 7周を過ぎる頃、一旦は数秒にまで開いた4番手との間隔をじりじり縮めて1秒を切るまでに持ち込み、レースの折り返しとなる13周にはコンマ3秒差まで詰めてテールトゥノーズの状況となった。

 しかし25周という長丁場のレースでタイヤの消耗も進み、ペースは頭打ちとなり4番手との間隔は再び少しずつ開いていった。結局4番手と1秒5弱の差で5位のチェッカーフラッグを受けることとなった。笹原とThreeBond Racingは第3戦に続き2点の選手権ポイントを獲得、ドライバーランキング5番手、チームランキング3番手につけて第2大会を終えた。

ドライバーコメント
 正直なところ、悩んだまま週末が終わってしまいました。まず予選のペースが悪かったのが反省点です。特にスポーツランドSUGOのコースでは、スターティンググリッドが下がってしまうと、決勝レースで追い抜きは難しい。実はフリー走行のときからクルマを思うように動かせませんでした。

 特にニュータイヤを履いたときのバランスが取れず、アンダーステアが強くてセクター1、2が遅かった。自分の中ではミスなく1周をまとめても予選5番手という結果が精いっぱいでした。

 決勝レースでは、毎ラップ違うことにトライして、なんとか前についていきましたが勝負ができず、そのうち自分のペースも落ちてきてレースが終わってしまいました。ぼくとしては出し切ったつもりなんですが、まだ何か足りないものがあるはずなので、よく考えて第3大会へ臨みます。