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F1 Topic:モナコを彩ったグリッドメッセージ(1)「さあ、こい!ピエール。君は最高だ!!」

2018年05月30日 12:21  AUTOSPORT web

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2018年F1第6戦モナコGP ピエール・ガスリーのグリッドメッセージ
今年のモナコGPでは、グリッドガールが復活した。これはモナコGP主催者がタグ・ホイヤーの代表として、男女のペアをスタート前のグリッドに登場した。ただし、彼らはドライバーのカーナンバーを示すプラカードを持ってはいなかった。代わり彼らが持っていたのは、ファンからSNSで募ったドライバーへのメッセージカード。どんなメッセージが贈られていたのか、紹介していこう。
 
▼ランス・ストロール(ウイリアムズ)

“Full throttle Lance!”
「全開で行け、ランス!」
 全開でスタートを切ったものの、9周目にパンク。ピットに戻るのに丸々1周費やし、レースは台無しに。直後に周回遅れになってブルーフラッグが振られると、フルスロットルではなくバックオフの連続。次はホームレースのカナダGP。カナダではもっと良い週末になることを期待しよう。

▼ロマン・グロージャン(ハース)

“Good luck Grosjean”
“Keep up the good work.”
「その調子で頑張って! グロージャン」

「good luck」そのものの意味は「幸運を祈る」だが、スポーツで、このフレーズを使う場合は「頑張って!」とか「うまくいくといいね!」のように激励が込められている。しかも、「Keep up the good work」とここまでの走りをポジティブにとらえている。スペインGPのクラッシュでヘコんでいたにとって、何よりの激励になったことだろう。

▼ケビン・マグヌッセン(ハース)

“Kevin, these streets were made for us !”
「このストリートは僕たちのために作られたんだぜ!」

 このメッセージに込められた思いがいまひとつ不明なのだが、信頼性の観点から一部の空力パーツを使用できずにダウンフォースの足りないマシンでレースを戦い続けたマグヌッセンにとって、今年のモナコGPは「いまは終わって、ホッとしている」という残念なグランプリになってしまった。

▼ピエール・ガスリー(トロロッソ)

“Come On Pierre,
you’re the best !!”
「さあ、こい!ピエール。君は最高だ!!」

 オーバーテイクが難しいモナコで、10番手からスタートしてハイパーソフトで37周まで引っ張っる驚異の走りを披露したガスリー。「さあ、こい!ピエール。君は最高だ!!」は、ファンからだけでなく、レース後にレースエンジニアからも無線で伝えられていたことだろう。


▼マーカス・エリクソン(ザウバー)

“This day is yours Marcus!”
“Lycka till !”
「今日は君がヒーローだ、マーカス!
「頑張って!」

「Lycka till」はスウェーデン語で、リュッカ・ティルと発音する。スウェーデン人があいさつでよく使う言葉で、英語だと「Good Luck」。メッセージを送ったファンも素晴らしいが、このメッセージを選んだ主催者もエライ!!

▼ブレンドン・ハートレー(トロロッソ)

“You’re on top of it Brendon”
「君ならやれるよ、プレンドン」

 モナコに自宅があるハートレー。ここをF1で走る日を夢見ていた臨んだ初のモナコGPは、土曜日のフリー走行までは、まさに「on top of it」(いい調子)だったのだが……。

▼シャルル・ルクレール(ザウバー)

“Charles, show us what you can do at home!”
「シャルル、地元で君の実力を私たちに見せてくれ」

 初のモナコGPでQ2に進出し、レースでもあと一歩で入賞という走りを披露していただけに、あと数周というところで発生したブレーキトラブルは残念!!


▼セルゲイ・シロトキン(ウイリアムズ)

“Sergey, show the world just how talented you are!”
「セルゲイ、君がどれだけの才能があるのか、世界に見せつけろ!」

 予選では今季2度目のQ2進出を果たし、チームメイトを上回る走りを披露していたシロトキン。初入賞への期待もあったが、スタート前のグリッド上での手違いによるペナルティが痛かった。才能を見せつけるチャンスは15戦あるぞ!!

▼ストフェル・バンドーン(マクラーレン)

“Keep up this epic points streak going”
「この最高の連続入賞を続けろ」

 このメッセージもいまひとつ真意がわからないが、いずれにしても、レース後のバンドーンは「ニコ(・ヒュルケンベルグ)と同じ戦略だったから、入賞はできたはず。ピットストップで時間がかかりすぎて、順位を失った」とおかんむりだった。

▼セルジオ・ペレス(フォース・インディア)

“You got this Sergio”
“Push the pedal to the medal”
「セルジオ、君ならできる」
「全力でペダルを踏み続けろ」

 こちらもバンドーン同様、ピットストップで右リヤタイヤの交換に手間取り、ポジションダウン。集団の中に入ってしまったペレスにとって、「全力でペダルを踏み続ける」ことは不可能だった。