2018年シーズンのJRC全日本ラリー選手権に参戦しているTOYOTA GAZOO Racingは、5月19~20日に行われた第4戦『Sammy久万高原ラリー』に参戦。初日にマシントラブルに見舞われデイリタイアを喫するも、マシンを修復し2日目は全ステージを走りきった。
モータースポーツの厳しい環境下で『人を鍛え、クルマを鍛える』ことを目的に、2015年からJRCに参戦しているTOYOTA GAZOO Racing。前戦ラリー丹後から、スーパーチャージャーを搭載する『TGR Vitz GRMN Rally』を投入している。
チームが挑む第4戦は、愛媛県・久万高原町を舞台にしたグラベル(未舗装路)ラリー。12本のSSが設定され、SS距離は67.82km、総走行距離は196.6kmだ。
初日、SS1で早くもトラブルに見舞われた。制御系にトラブルを抱え、約2分をロスしてしまう。SS4スタートから3.8km地点でまたもトラブルが発生、マシンを止めた。チームはデイリタイア決断、マシンを修復しデイ2からの復帰を目指すこととなった。
マシンを修復し競技2日目に走行を開始したトヨタ。しかしながらトラブルは完全に癒えておらず、初日と同様のトラブルが発生しマシンを止めてしまうシーンも。それでもなんとか全SSを走り切り貴重なデータを持ち帰った。
「2日間通じてたいへん厳しいラリーになりましたが、何とか走行距離を最大化すべく、チームとクルーで気持ちを一つにして頑張りました」と語るのはドライバーの眞貝知志だ。
「競技スピードでの走行機会は限られてしまいましたが、その中でもエンジン・足回りなど、ポテンシャルの片鱗は十分に感じ取ることができました。車の進化以上に私自身のグラベルでのドライビングを向上させていければライバル勢に勝てる日もそう遠くないと感じています」
チーム監督の豊岡悟志は「色々とトラブルが出た厳しいラリーでした。制御系のトラブルですが、現時点では具体的な原因は特定できていません」とし、次のように続ける。
「ひとくくりにグラベルと言っても、『道』によって全く異なるという事を『道』があらためて教えてくれました。ドライバーの眞貝選手には満足に走ってもらうことができず、申し訳なく思っています。新しいクルマ特有の生みの苦しみを乗り越え、更なる成長を求めていきたいと思います」
JRCの第5戦は6月7~10日、群馬県・嬬恋村を中心に行われる『MONTORE 2018』。今季2戦目のグラベルラリーに挑む。