ドイツを拠点を置き自動車部品などを製造するBOSCH(ボッシュ)が、バイクの横滑り軽減の研究プロジェクトを発表した。走行中にタイヤが横滑りを起こしたとき、ガスを噴射することで車体を立て直す仕組みだという。
今回ボッシュが発表した研究プロジェクトは、走行中のバイクが砂利や落ち葉などの道路状況によって横滑りを起こした場合、ガスの噴射によって車体の姿勢を回復するというものだ。
まずセンサーがタイヤの横滑りを検知。それが一定の値を超えた際にガスアキュムレーター、つまりガスを蓄える圧力容器からガスが放出される。このガスアキュムレーターはクルマのエアバッグに使用されるものと同系だという。
噴出されたガスはタンクアダプターからノズルを通り、このときに発生する逆推進力でタイヤがスライドする状態からグリップを回復。走行可能な車体姿勢に戻すことができるというものだ。
また、ボッシュはこのほかにレーダーベースのアシスタンスシステムとして、交通状況に合わせて車速を調整する『アダプティブ クルーズ コントロール(ACC)』や他車との接近を知らせる『衝突予知警報』、ライダーの視覚をレーダーセンサーでフォローする『死角検知』を新たな二輪車向けテクノロジーとして発表。
これらのレーダーベースのアシスタンスシステムは二輪車の安全性向上のためのパッケージシステムとして開発され、2020年から量産開始。ドゥカティ、KTMのバイクに採用される予定だという。