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飯豊まりえ、『花のち晴れ』で独特な恋敵役を好演! ヒロインの心情乱すメグリンの真っ直ぐさ

2018年05月29日 10:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 『花のち晴れ~花男 Next Season~』(TBS系)第5話から突如、登場回数が増えた西留めぐみ。人気モデル、さらには大手ホテル経営者のご令嬢で、江戸川音(杉咲花)の恋敵となってしまう役柄ゆえ、かなりの存在感を発している。そんな“メグリン”の愛称で親しまれる西留を演じるのは、映画『暗黒女子』や『きょうのキラ君』などで活躍した飯豊まりえだ。


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 飯豊は雑誌モデルのオーディションで芸能界入りし、ティーン向け雑誌の専属モデルを務めた。『ニコ☆プチ』でスタートしたモデル業は順風満帆で、姉妹雑誌『nicola』に移籍、さらにその後『Seventeen』の専属モデルに起用されるなど年齢に応じたキャリアを築いてきた。このように、実際の芸歴でもメグリンを彷彿とさせる活躍ぶりを見せている。さらに飯豊は『世にも奇妙な物語 2012年春の特別編』(フジテレビ系)で女優としてもキャリアをスタート。2017年には、現在同ドラマでも共演中の中川大志と、『きょうのキラ君』で恋に落ちる役柄を演じている。当時、『きょうのキラ君』で「容姿端麗で学校中の女の子の憧れの的」という役柄を演じた中川は、『花のち晴れ』での馳天馬の完璧ぶりとかぶる部分もあり、同ドラマでの飯豊と中川との掛け合いにはなんとなく懐かしさを覚える視聴者もいるのではないだろうか。


 現在、第6話までのメグリンは、音とも真矢愛莉(今田美桜)とも違った独特な役柄であることが伺える。特にメグリンが比較されるべきは、ヒロインである音と対照的に描かれる存在の愛莉である。メグリンは愛莉とは違い、実際に音に直接的な攻撃をするタイプの女性ではない。むしろ音にも気遣いを見せ、音に好意を寄せる神楽木晴(平野紫耀)の恋をどこか応援しているような真っ直ぐさをあわせ持つ。その結果、その真っ直ぐさで晴に気持ちをぶつけていく姿は、自分の気持ちに素直になれていない音にとって心苦しいものにもなってしまった。


 メグリンのそういったひたむきさは、飯豊がしっかり役と向き合って作り上げてきたからこそのキャラクターではないだろうか。本来ならば、第5話から突然、出来上がっていた人間関係の中に飛び込むというのはとても恐怖感を感じる行為だと思う。しかし第6話では、音や晴に対してやや強引な方法でありながらも、心の距離を近づけていく様子が描かれ、メグリンという存在がどこか憎めないキャラクターであることを主張している。


 音や天馬とは対照的なポップなキャラクターという切り口を、飯豊自身がきちんとリードできていることで、自然とドラマに溶け込むメグリンの存在を受け入れられるのだ。同ドラマでは、ヒロインの気持ちをかき乱す台風のような女の子として描かれているメグリン。もし同じキャラクターでもヒロインという立場であれば好感度の高いキャラクターであっただろう。


 第6話での晴への告白シーンにつづき、第7話以降もメグリンは積極的に作品に絡むことが予想される。ラストに向けて、この強烈なキャラクターがどのように落ち着いていくのか見届けたい。


(Nana Numoto)