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世界ラリークロス第4戦:セミファイナルで同士討ちもフォルクスワーゲンが今季3勝目

2018年05月28日 18:22  AUTOSPORT web

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セミファイナル1、フォルクスワーゲン勢はまさかの同士討ち
2018年のWorldRX世界ラリークロス選手権は5月25~27日、イギリス・シルバーストンで第4戦が行われ、ヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロR スーパーカー)がシーズン3勝目を挙げた。

 F1やWEC世界耐久選手権などが行われるシルバーストンに新設されたラリークロス用トラックで初開催されたイギリスRX。そのセミファイナル1ではランキングトップのPSRXフォルクスワーゲン・スウェーデンが同士討ちを起こしてしまう。

 セミファイナル1のスタートで、ランキングトップのクリストファーソンとペター・ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロR スーパーカー)が接触。これによりクリストファーソンは1コーナー先のタイヤバリアへ衝突し、ソルベルグはマシン右リヤタイヤがバーストしてしまう。 

 このアクシデントを受けてセミファイナル1は仕切り直しに。再スタート後はクリストファーソンが快走してファイナルのポールポジションを奪取。しかし、ソルベルグは接触の影響で駆動系にトラブルが出てリタイアを余儀なくされた。

 フロントロウはセミファイナル2を制したセバスチャン・ローブ(プジョー208WRX)が獲得。2列目にはマティアス・エクストロームとアンドレアス・バッケルドのアウディS1 EKS RXクアトロ勢が並ぶ。

 最後尾3列目はローブのチームメイト、ティミー・ハンセン(プジョー208WRX)とマーカス・グロンホルムの息子であるニクラス・グロンホルム(ヒュンダイi20)が獲得。ヒュンダイにとっては初のファイナル進出となった。

 迎えたファイナル、スタートではフロントロウのローブが失速した一方、2列目スタートのバッケルドが躍進。1~2コーナーでアウトからエクストロームの攻略に成功して2番手に浮上する。

 トップのクリストファーソンはポジションを守りきって1周目を終えたが、2番手のバッケルドとはテール・トゥ・ノーズの状態。

 ふたりによるトップ争いは膠着状態になりかけたが、5周目にバッケルドが大回りルートの“ジョーカーラップ”走行義務を消化したことでレースが動く。

 これで後方からのプレッシャーが薄れたクリストファーソンは猛チャージして最終ラップへ突入。2番手バッケルドとの差を5.580秒まで広げてジョーカーラップを通過すると、トップのまま最終コーナーを立ち上がってフィニッシュ。

 クリストファーソンは0.859秒差でトップチェッカーを受けてシーズン3勝目を挙げ、ランキングでのリードを14ポイントまで広げている。

 2位表彰台はバッケルドが獲得。3位は4周目にジョーカーラップを消化して最終コーナーで前に出てきたエクストロームを5周目の1コーナーで攻略したローブが獲得し、4戦連続の表彰台フィニッシュを飾っている。

 レース後、クリストファーソンは「セミファイナルはタフな戦いで、いろいろなことが一瞬で起きた。マシンを完璧な状態に戻してくれたスタッフに感謝したい」と述べている。

 WorldRXの第5戦は6月9~10日にノルウェーで行われる。