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横浜流星が明かす、単独初主演『兄友』の手応え 「新しい少女漫画のジャンルを実写化できた」

2018年05月26日 10:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 横浜流星が映画単独初主演を務める『兄友』が、5月26日より公開された。赤瓦もどむの同名コミックを実写映画化した本作で、横浜はイケメンなのに女子に奥手な西野壮太を演じ、恋愛に興味なしのJK・七瀬まい(松風理咲)との恋愛模様を繰り広げていく。


 今回リアルサウンド映画部では、横浜にインタビューを行い、自身の高校生の頃の話や、ヒロインを演じたの松風とやりとりについて話を聞いた。


『兄友』でピュア王子演じる横浜流星【写真】


■「西野くんを演じられたことで初心に戻れた」


ーーウブすぎる2人のなかなか進展しない恋愛を描く本作ですが、横浜さんからみて西野壮太はどんな男の子でしたか?


横浜流星(以下、横浜):西野くんはすごく純粋で、きれいな心を持っている男の子だなと思いました。不器用な男の子という設定はこれまでも演じてきましたが、こんなにもピュアな男の子は初めてで、とても新鮮でした。こんなにもウブな男の子って、今の高校生にしてはとても珍しいなと。


ーー今の高校生にしては珍しいというと?


横浜:今の高校生っておませさんが多いじゃないですか。西野くんは高校2年で初めての恋愛を経験して、今まで抱いたことがなかった感情に驚いたりてんやわんやしたりしているので、可愛いさも感じられました。


ーー横浜さん自身はどんな高校生でしたか?


横浜:高校生の頃は、その日その日が楽しければいいという感覚で過ごしていたので、やんちゃなことをして先生に叱られたりなど、今では想像できないような高校生活を送っていました。


ーーやんちゃをしていたというのは意外な一面です。


横浜:西野くんは真面目な子で先生に注意されることもないし、生徒会にも入っているので、実際の僕とは真逆だなと思いました(笑)。でも、不器用でうまく気持ちを伝えられないところは似ています。僕は西野くんのような真っ白な心を持っていませんが、幼い頃からの純粋さみたいな気持ちって、どうしても歳を取っていくごとに忘れてしまうことだなと思って。今回、西野くんを演じられたことで初心に戻れたというか、改めてそういう気持ちも大切だなと気付きました。


■「新しい少女漫画のジャンルを実写化できた」


ーー撮影前には原作も読まれたそうですね。


横浜:とてもほっこりする物語だなと感じました。初恋を思い出すような、甘酸っぱい気持ちになる感覚もあって。西野くんとまいのよそよそし過ぎる姿を見ていて、僕も応援したくなりました。


ーー普段から少女漫画を読むことはあるんですか?


横浜:自分が出演した作品くらいしか読んでいませんが、『兄友』は他の少女漫画と比べて、とてもピュアな物語です。最近の王道な少女漫画だと、ドSキャラや王子様キャラがたくさん出てきたり、壁ドンや顎クイなどいろんなキュンキュンポイントが出てきたりしますが、『兄友』のように主人公がここまで純粋な設定はなかなかないなと思いました。男女のどちらかがウブで、もう片方が関係性を引っ張っていくようなパターンが多いなか、ウブな男の子ともう1人ウブな女の子がいる設定は珍しいのかなと。ちょっと新しい少女漫画のジャンルを実写化できたのかなと思います。


■「たぶんウザがっていたんだと思います(笑)」


ーー初の単独主演作ですが、これまでの作品と比べて現場で意識したことはありますか?


横浜:今回初めて単独主演という立場をいただけたのですが、福山(潤)さんを除いて、他のキャストの皆さんは僕よりも年下の子たちがほとんどだったんです。とにかくコミュニケーションをとって、みんながやりやすい環境を作れるように意識しました。


ーー年下の共演者の方たちとはどんなやりとりを?


横浜:(松岡)広大は歳が一つ下ですが、学校が同じなので共通の友人の話をして盛り上がりました。(古川)毅は事務所の後輩でもあるのですが、彼は今回が演技初挑戦だったんです。いろいろ悩んでいたようでしたが、撮影を進めていくうちにアドリブをするようになっていたんですよ。僕は初めての芝居でアドリブをすることはできていなかったので、すごいなと思いましたね。


ーー撮影が始まる前とクランクアップした後では、現場の雰囲気にも変化があったようですね。


横浜:最初はやっぱり緊張感があったと思うのですが、どんどんみんなが打ち解けて、現場の空気も明るい方に変わっていった気がします。ただ、ヒロイン役の理咲ちゃんが、撮影中は結構心を開いてくれていたのですが、この間取材で会ったときに人見知りに戻っていて……(笑)。


ーー撮影中は、松風さんとどのように打ち解けていったのでしょう?


横浜:撮影当時はまだ高校生だったので、「学校楽しい?」とか最初はそれくらいの質問でした。そのあと、「いま何が流行ってるの?」「好きな人いるの?」「どんな子がタイプなの?」とだんだんと踏み入ったことまで聞いて、理咲ちゃんも最初の方は「いやいや~」という反応だったのが、「もう! やめてくださいよ~!」と言い返してくるようになったので、ちょっと心開いてくれていたのかなと思っていたんです。たぶんウザがっていたんだと思いますけど(笑)。でも、また次に会うときには「あっ、よろしくお願いします」って言われると思うので、今度の舞台挨拶で会うときには、またちょっと心を開かせることができるよう頑張りたいです(笑)。


■「“年下の子に、こんなに暴言吐かれている”と考えたら面白かった」


ーー部屋の壁が薄くて会話がつつ抜けという設定や、脱げた靴を見つけるシーンなど面白いポイントが散りばめられていたのも面白かったです。実際に演じていて、特に楽しかったシーンを教えてください。


横浜:西野くんとまいとの掛け合いはどのシーンも楽しかったです。「まい」と呼べないシーンでは、少しふざけすぎてしまって、僕自身、素で笑ってしまいました。あと(七瀬)雪紘との掛け合いも楽しかったです。僕はMなわけではないのですが、年下の子にこんなに上から目線で言われることないなって(笑)。実際、毅は僕より3つ年下なので、「年下の子に、こんなに暴言吐かれている」と考えたら面白かったですね。


ーー最後に、主演の横浜さんならではの本作の楽しみ方を教えてください。


横浜:初恋のときの甘酸っぱい懐かしい気持ちを思い出してほしいです。あとは、西野くんとまいちゃんの掛け合いや微妙な距離感は観ていて面白いと思うので、たくさん笑っていただきたいですね。そして、ぜひ2人の恋の行方を皆さんで見守って応援していただけたらうれしいです。


(大和田茉椰)