結婚は人生の墓場という。
世間には「結婚して本当に良かった~!」と思っている人と「結婚なんかするもんじゃなかった」と思っている人、どっちが多いんだろうか。結婚するには相手を見つけなければならないが、諸々の条件をクリアした相手を見つけたとして、それで幸せが約束されるという話でもない。むしろ結婚によってストレスを抱えることもある。でも、独身のまま過ごす日々も、孤独が苦手な人にはキツかったりする。(文:松本ミゾレ)
「このまま1人でいいのかな、両親が死んだらどうしよう」
僕は独身だけど、結婚ってお互いに利害が一致していないと破綻するものだと思っている。たとえば専業主婦でいたいから、夫になる男性にはしっかり稼いで欲しいとか。あるいは奥さんにはしっかり家事をしてほしいとか。やっぱりなんだかんだ、こういう利害関係の構築を目指して結婚する男女はそこら中にいる。
だからこそ、その利害に興味がない、あるいは薄い未婚の男女にとっては、結婚って妙に敷居が高いというか、魅力が少ない契約に見える部分はあるんじゃないだろうか。
折しも先日、ガールズちゃんねるに「【30歳以上限定】結婚したいのかしたくないのか分からなくなってきた人」というトピックが登場した。トピ主は現在32歳の独身女性。30歳になるまでは結婚願望が強かったそうだが、特に良い出会いがなかったため今に至る。
一定の収入を稼げているため経済面での危機感はないが、「このまま1人でいいのかな、両親が亡くなったらどうしよう、と不安」にもなるという。ここ最近は毎日「結婚したい」と「変なのと結婚するぐらいなら1人でいい」の気持ちが交互に押し寄せているそうだ。
どっちを選んでも後悔するんだから、あんまり深刻に悩まなくていいんじゃない?
このトピックに寄せられたコメントの中から、トピ主だけではなく、その他の独身女性にも役立つような意見を紹介してみたい。
「アラフォー独身だけど、毎日楽しいよ。食べていけるし、お金自由に使えるし。結婚すると旅行もブランドものも買えないし美味しい店にもいけないよ」
「(結婚が)必要ならすればいいし、不要ならしなくてよし。なんでこの当たり前なことがわからない人が多いのか不思議」
「黒柳徹子を見て、『かわいそう』『寂しそう』なんて思わない! 楽しそうよ。独身だっていいじゃない」
このように、前向きな独身女性の意見が結構多かった。実際、結婚のメリットって突き詰めるとそんなに多くない。だから無理に結婚するよりも、今までのように1人で暮らせば良いとする声があるのも納得できる。
もちろん、結婚を勧める既婚者側の意見もある。
「みんな子育ての苦労ばかり考えてるけど、子供が手を離れたオバサンってキラキラしてるよ。私の周りだけかな?自由と子を持つ幸せ両方手に入れてていいなって思う。そこまでが大変なんだろうけど」
自由と家庭、その両方は長い目で見ればいずれ手に入るという主張である。これはとても良い意見に思える。とにかく良い相手さえいるのなら、この2つのメリットを見越して結婚をしてもいいかもしれない。まあ、ケースバイケースだけど。
僕も独身の30代。しばしば周囲から「結婚しないと晩年寂しいし、後悔するよ」と言われることがある。だけど、人間はどっちを選んでも後悔する生き物だって、みんな忘れているんじゃないだろうか。あんまり深刻に考える必要はないんじゃない?