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『ゲティ家の身代金』マーク・ウォールバーグ、リドリー・スコットの偉大さを語る

2018年05月24日 11:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 5月25日公開の映画『ゲティ家の身代金』より、マーク・ウォールバーグのインタビューが公開された。


参考:アメリカ社会の現状を描き出すーー『フロリダ・プロジェクト』が重要な作品になった理由


 “世界中のすべての金を手にした”と言われた、世界一の大富豪である石油王ジャン・ポール・ゲティ。1700万ドル(当時のレートで約50億円)の身代金を要求された彼の孫の誘拐事件の裏側で、誘拐犯と身代金を拒むゲティの間で戦い続けた人質の母親の姿を描く。『ブルーバレンタイン』『マリリン 7日間の恋』のミシェル・ウィリアムズが、誘拐されたポールの母親アビゲイル・ハリスを演じている。


 また、当初はケヴィン・スペイシーがジャン・ポール・ゲティを演じていたが、2017年11月、ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ問題に端を発した騒動により、スペイシーが突如降板。映画は既に完成しており、全米公開はその1ヶ月後に予定されていたが、監督のリドリー・スコットは代役にクリストファー・プラマーを起用し、驚異のスピードで映画を完成させた。


 そんな偉業を可能にした理由について、誘拐犯との交渉のためにゲティに雇われた元CIAのフレッチャー・チェイスを演じたウォールバーグは、「それを可能にしたのは1人だけだ。リドリー・スコットだよ。彼は、責任を引き受けて、“オッケー、正しいことは、ケヴィン・スペイシーを入れ替えて、シーンを再撮し、確実に予定通りに公開して、みんなの仕事ぶりを見てもらえるようにすることだ”と言ったんだ」とコメント。


 スコット監督との仕事は「素晴らしかった」というウォールバーグは、続けて「僕はずっと彼の大ファンで、彼と仕事をしたかったんだ。だから、彼から学ぶことができるということ、座って、彼の仕事の仕方を見たり、彼の頭の中にあるビジョンをどのように形にするのかを見ることができるのは、意欲的なフィルムメーカーとして、そしてプロデューサーとして、学んで成長することができる素晴らしい機会だった」と語り、その手腕を絶賛。


 急遽出演が決まり、本作の演技でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたプラマーとの共演については、「ファンタスティック、ファンタスティック」と話しながら、「彼が、突然の話だったのにやって来て、この役をとてもやすやすと演じるのをみるのは本当に素晴らしかった。彼と一緒に仕事をするのはとても楽しかったよ」と振り返った。


 また、『バーニング・オーシャン』や『パトリオット・デイ』など実話ベースの作品への出演が続いていることについても、「面白いんだ。これはとても昔に起きたことだし、フレッチャー・チェイスは著名な人じゃないし、彼のことをよく知ることや、彼にアクセスすることができなかったから、僕は、それら他の映画で感じた重みやプレッシャーを感じなかったんだ。(そういう実話に基づいた他の映画では)悲劇が起きて人々が命を失い、そういう人たちの家族と僕が親しくなるといったことがあった。でも今作では、そういうことは、ある意味後になってわかったんだ。『この悲劇は本当に起きたんだ』とね。世界で最もお金持ちのこの人は、耳を切り取られた孫の身代金を払うことを拒否したんだ。それは、多くの人々が知らなかったとても興味をそそられるストーリーだ。間違いなく、とても素晴らしい映画になると思うよ」と自信のコメントを残した。(リアルサウンド編集部)