トップへ

マクラーレンのバンドーン「トラブルは対策済み。モナコでテストの成果を役立てる」

2018年05月23日 17:21  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

ストフェル・バンドーン(マクラーレン)
マクラーレンF1チームのストフェル・バンドーンは、前戦スペインGPでリタイアせざるを得なかっただけに、モナコGPではしっかり走り切って好結果を出したいと意気込んでいる。

 F1コメンテーター、マレー・ウォーカーの古い名言に「トップでフィニッシュするには、まずはフィニッシュしなければならない」というものがあるが、モナコGPはそれを最もよく体現するレースのひとつだろう。

 タイトでツイスティなモンテカルロ市街地コースは、現代F1マシンにとって非常に困難なサーキットだ。コース上のどの地点であれ、ドライバーがほんのひとつミスを犯しただけで、レースウイークエンドのすべてが台無しになってしまうかもしれない。だからこそ、バンドーンがこのレースに臨むにあたり、何よりもまず慎重に走ることを心がけたいと言うのは当然のことだ。

「モナコでは、レースウイークエンドを通して、事故を避けることがとても重要だ」とバンドーン。

「あそこでは何が起きるか絶対に予測できない。でも、だからこそあのコースは特別な場所なんだ」

「モナコのレースでは、通常、リタイアが多く出る。だから、できる限り問題に巻き込まれないように心がけ、バリアにも接触しないように注意するんだ」

「自分が直接インシデントに巻き込まれなかったとしても、こういった低速サーキットでセーフティカーが出動すると、混乱が生じ、ドラマチックな出来事へと発展するかもしれない」

 バンドーンはここまでの5戦中、3回ポイントを獲得しているが、前戦スペインGPは、ギヤボックストラブルのため、リタイアに終わった。

「スペインで僕らは今季初めてリタイアを喫した。もちろん、望んでいた結果ではない」とバンドーンは言う。

「トラブルについては調査済みだ。同じ問題が繰り返されないことを願っている」

 スペインGPを不本意な結果で終えたバンドーンは、翌週同じバルセロナのカタルニアサーキットで行われたインシーズンテストで2日間にわたって精力的に走りこんだ。このサーキットにはモナコと似たコーナーがあるため、次戦に向けて意義深いテストになったという。

「スペインのテストで得た貴重な情報を、早速次のモナコで活用するつもりだ」とバンドーン。

「もちろんモナコはかなり特殊なコースで、他とは異なる特性を持っている。それでもテストで得た情報は適用可能だし、引き続きパフォーマンスを向上させていきたいと思っている」

 マクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエは、バンドーンと同様に、モナコではトラブルを避けることが重要であると強調した。自分たちが走り続けてさえいれば、ライバルたちに不運な出来事が起きて、それが自分たちのチャンスにつながることが往々にしてあるからだ。

「モナコが恐ろしい場所だといわれることにはちゃんと理由がある。他のサーキットよりもはっきりと、対応する力のある者とそうでない者を区別するのだ」とブーリエ。

「だからこそ、ワクワクするような戦いやとんでもないドラマが生まれる。モナコのそういうところを、誰もが愛している」

「言うまでもなく、モナコでは信頼性がきわめて重要な要素だ」
「あまりにも多くのことが起きてしまうので、最初のステップは、2台ともに無傷で完走させることだろう」

「ポイントについては、モナコでは何が起きてもおかしくないし、我々はいつもと変わらずに激しく戦うだけだ。高い信頼性と優れた戦略があり、コースを熟知したドライバーたちがいるなら、十分にチャンスがある」